Headshot Marketing(ヘッドショットマーケティング)~買うべき顧客を狙い撃ちする~|基礎から学ぶマーケ用語

AUTHOR :  田中 耕比古

「買うべき顧客」に買ってもらおう

本日は「Headshot Marketing(ヘッドショットマーケティング)」について解説します。

頭を狙って、引き金を引け!

ヘッドショットマーケティングとは、「頭を撃ち抜くマーケティング」です。

頭とは何か。それは「急所」です。そこを突けば、一撃で倒せるポイントです。マーケティングにおいては、「痒いところ」という例えが良いかなと思います。「痒いところに手が届くマーケティングメッセージ」が、ヘッドショットマーケティングの基本コンセプトです。

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弊社では、ヘッドショットマーケティングについて語る際には、上図を用いて説明することが多いです。バッファローを撃つときに、頭を撃てば一撃で仕留められますが、変なところを打つと怒って襲ってきます。同様に、こちらがスポーツカーを売りたいと考えているときに、顧客が「彼女といい雰囲気でデートしたい」と思っているのならばそのオファーはきっと心に響くでしょう。しかし、「家族でハイキングやピクニックをしたい」と考えている人にスポーツカーを薦めるのは空気読めよ、って感じです。

つまり、マーケティングにおいて「どういう人の、どんな要求・要望を満たすのか」が明らかになっていなければ、効果的なマーケティングメッセージなんて考えられないのです。

ちゃんと「頭」を狙うために

しかし、これは、容易なことではありません。いくらアンケート調査をしたとしても、世の中のすべての人のニーズを見極めることなど不可能です。また、仮に、ニーズを徹底的に理解したからと言って、それを完全に満たすということもできません。

では、どうするのか。答えは簡単です。「自社の製品・サービスは、どんな人の、どんな要求・要望を満たすために存在しているのか」と、逆向きに考えてしまうのです。

非常に不思議なのですが、自社製品の特長やセールスポイントを明確にしない人が、この世界には驚くほどに多いです。石を投げたら当たるぐらい、というよりもむしろ、石を投げなくても向こうから当たりにきちゃうくらい多いです。

何を売っているのか、どういう便益を提供しようとしているのかを明らかにしないで、顧客に選んでもらおうなんて、怠慢以外の何物でもないと僕は思います。この「顧客がしっかりと理解できる提供価値」は、「UVP(Understandable Value Proposition):顧客の肚に落ちる提供価値」という言葉で表現すると良いと思います。

一言でいうと「自分が、この商品を買うべき or このサービスを使うべきだ」ということが、顧客が判断できるようにしてあげよう!ということになります。(詳しくはコチラ

あとは、その人たちにリーチするように、その情報を提供していけば良いのです。場合によっては、顧客セグメント毎にメッセージが違うかもしれませんし、リーチするチャネルも異なるでしょう。しかし、いずれにしても「自社の製品・サービスの提供価値」が明確になっていることが大前提です。

UVPとHSMは表裏一体の概念です。合わせてご理解いただくと、マーケティング活動が、より戦略的なものとなることでしょう。

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