うんち と向き合ったことある?
本日は「からだのふしぎ うんちはどこへいくの?(めくってものしり53こ)」をご紹介します。
こどもの大好きワード「うんち」
子供は、「うんち」という言葉に過剰に反応します。僕は、子供がいるわけではないのですが、友人子供たちは「うんちうんち」連呼してますし、街中で、大声で「うんち」と叫んでいる子供と困り果てた親御さんの組み合わせもちょぃちょぃお見かけします。
そんな「うんち」に関するイベントが、お台場で開催されていましたので、昨日(10/4)行ってみました。
企画展「トイレ?行っトイレ! ボクらのうんちと地球のみらい」
この企画展は「うんち」と正面から向き合おうという企画で、日本科学未来館とフジテレビが主催し、株式会社LIXILが特別協賛をしていました。
健康な「うんち」ってどんなもの?などというライトな(ある意味子供向けの)お話から始まり、下水処理の仕組みや、高齢者の介護の話などと深まり、最終的には世界のトイレの問題(環境汚染や疫病の問題など)にも触れていくという大人も子供も楽しめる企画でした。
残念ながら、本日(10/5)が最終日という事ですので、ご興味のある方はどうぞお急ぎくださいませ。
そこで見つけた「開く絵本」
その企画展を見た後に、ミュージアム・ショップにいったところ、、、
というクッキーがあって、思わずお土産に買ってしまったわけなのですが、その後ろに置いてあったのが、本書「からだのふしぎ うんちはどこへいくの?」でした。
本書は「開く絵本」ということで、53箇所の「開く部分」が仕込まれています。
そして、その内容は、今回の企画展と非常に似ていて、
- なぜ、うんちはできるのか(=消化の仕組み・内臓の仕組み)
- うんちとは何か(たべかす、ばいきんなど)
- トイレに流すとはどういうことか(下水道の仕組み・下水処理場の仕組み)
- 処理された水はどうなるの(川や海に流れ、雲になり雨になる水循環の仕組み)
- 他の動物のうんちってどうなるの(肥料になり、生態系を形作る、という話)
といった「うんちの全体像」を教えてくれます。企画展のように”社会問題”にまでは触れられていませんが、企画展で伝えたかったメッセージの大半が含まれていると言えるでしょう。ミュージアム・ショップで売られているだけのことはあります。
豆知識も豊富
さらに、豆知識として面白い内容も多く含まれていて、大人も楽しめると思います。たとえば・・・
- 4人家族が1年にするうんちの量は・・・ 小型自動車1台分(およそ900kg)
- 下水管ダイバー・・・ という下水道に潜ってこびりついた汚れを掃除する仕事がある
- 2013年にアメリカで300億円のたからくじをあてた夫婦が・・・ そのお金で自分たちの街に新しい下水処理場を作った
といった感じです。いや、なかなか面白い。
汚いモノから目をそむけない
トイレ掃除は、かなり嫌がられるタイプの仕事です。しかし、人が「文明生活」を送る際に、最大の課題は「トイレ」です。これをタブー視したり、敬遠したりしても、何も解決しません。
また、本書の内容とはズレますが、世界の多くの地域には、清潔なトイレはありません。その結果、外でトイレに行き、それが土壌汚染や水質汚染を引き起こしているという現実も、直視すべきです。企画展で触れられていた、東日本大震災でのトイレが無い状況にも、思いを馳せると、より「自分事」になるのではないでしょうか。
それらの課題に、子供と一緒に向き合うための最初の一歩として、本書は非常に優れていると思います。