ギックス取締役 花谷がパネラーとして登壇しました
7/22に開催された「ビッグデータで『儲け』を生み出すモデルと仕組み」の「パネルディスカッション:儲かった分析、儲からなかった分析」に、ギックス花谷がパネラーとして登壇しました。
概要
分析プロジェクトの第一線で活躍される方々に 成果が出せた分析と思うようにいかなった分析プロジェクトについて 解説いただき、データ分析プロジェクトで発生する課題に対し、 どのように乗り越えていくのか?そのヒントをお伝えします。
◆パネリスト
- ギックス 取締役 ビッグデータ事業担当 花谷 慎太郎 氏
- 全日本食品 上席執行役員 情報システム本部本部長 恩田 明 氏
- 東急百貨店 営業政策室営業政策部営業政策担当 課長 鈴木 淳 氏
◆モデレータ
- 日経ビッグデータ副編集長 市嶋 洋平
(所感)欲しいのは「成果」であって、「分析結果」じゃない
今回のパネルディスカッションの一つの結論は「ユーザー企業が欲しいのは分析結果ではなく、それを活用した成果」ということです。
ツールは所詮ツールであり、分析結果は数字の羅列に過ぎません。そのツールを如何に活用するか、また、そのツールから吐き出された数字の羅列を、どのようにして成果に結び付けるかが、考えどころなわけです。ツールの導入や、分析結果の出力だけでは、成果に結びつきません。
その「分析結果を読み解いて施策につなぐ部分」は、ユーザー企業内で行うべき業務です。しかし、そこには2つの課題があります。
分析結果を読み解き、施策につなぎ、成果を得るための最初のステップとして、”恒常的に分析結果を眺める”という行為が必要です。その繰り返しによって「違和感に気づく」ことができます。しかしながら、体系的な分析結果が出力されない(言い換えると、特定用途のためのレポートだけつくられて、大局観を失ってしまう)ことも多く、さらには、分析軸も簡単には変更できないために「仮説を検証しようとしても、柔軟性に欠けてしまって使えない」のが実態です。この問題をどうやって解決するかが、最初の課題だと言えます。
その環境が整えられたら、次に「違和感に気づくためのお作法」や「違和感を仮説にし、検証するためのお作法」のお話になります。これは”勝手にできるようになる人”もいれば、”自力ではできるようにならない人”もいます。コンサルティングファームであれば前者だけを採用すればよいでしょうが、ユーザー企業においては、後者を教育・育成していくことが求められます。これが二つ目の課題です。
ユーザー企業が「主導」し、支援企業は「支援」するべき
この2つの課題を解決するために、ユーザー企業と、支援企業(ツールベンダーや、弊社のようなサービスプロバイダー)が共に努力をしていくことが重要だと思います。但し、勘違いしてはいけないのは「支援企業は、あくまでも支援者」ということです。この課題解決を主導するのは、あくまでもユーザー企業ですし、この課題を解決した後に、成果を求めるための”業務”を遂行していくのはユーザー企業の社員であるべきです。
自社に”足りない部分”や”苦手な部分”をユーザー企業自身が見極め、どの部分を外部に「支援」してもらうのかを明らかにすることが重要ではないでしょうか。求める支援は千差万別ですので、それに応じて最適な「組み先」を選定することが重要です。我々、支援企業も、”ベンダー”・”サプライヤー”として「お仕えする」のではなく、”パートナー”として「共に歩む」ことを目指す姿勢で臨むことが分析プロジェクトを成功に導く鍵だいうことを、今回のパネルディスカッションを通じて再認識できました。
今後も、お客様への提供価値の向上に努めていきたいと思います。
末筆ながら、パネラーの全日本食品の恩田様、東急百貨店の鈴木様、モデレーターを努めていただいた日経ビッグデータの市嶋様にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。