ムラのある人っているよね!
(本企画は、楽しくみにつく英語学習アプリ「きこえ~ご」を提供する株式会社ReDucateから学習ログデータの提供を受けつつ、法人契約でサービス使用料を支払ってガチで英語力向上に取り組むプロジェクトです。)
連載第1回で設定した「罰金ライン」を適用し、7月の学習実績を振り返っていきます。
学習実績
さて、2016年7月の学習実績です。
TOPは、社長 A。理解不能の1万EP超えです。1万EPってのは、きこえ~ごアプリの基準でいうと「4,000~8,000分の学習時間」です。間を取って6,000分としても、100時間程度学習しないとダメなんですよね。1日3時間じゃ足りない計算です・・・。(4,000分として、1日2時間強)
この驚異の数字に引っ張られて、平均EPも+1,000EPという意味不明なことに。こういうことになると、平均値を前月と比較しても、はっきりいって無意味です。(そして、この爆発力の陰でまったく目立ちませんが、田中もひっそりと3位以内に返り咲きです。)
罰金対象は3名。合計2,000円。累計17,500円。
先々月の「やらなさ加減」から、先月の「それなりに頑張ってる」を経て、今月は「やっぱり頑張れない人がいる」という結論です。安定の1,000円+ドゲザの1名に加え、500円罰金が2名でています。
もちろん、本業が忙しいとか、理由は色々あると思うんですけど、1,000EPって、400~800分なんですよね。つまり、1日あたり13~27分程度です。寝る前にそれくらいつくれない?ってなりますよね。(※正答率にも依りますが、実際には、こんなに時間はかかりません。)
こういうのって、習慣の問題なので、やると決めるかどうか、なんですよね。某予備校のCMで「英語なんて誰だってできる」という台詞がありましたが、正確に言うと「やると決めて、そのために取り組めば、誰だってできる」ってことだと思います。やんない奴は、どんなに素晴らしい先生がいて、優れた教材があったとしても、できるようになんてなんねぇよ。
月次推移+累計獲得EP
さて、今月も、月次の獲得EP推移をチェックしてみましょう。
1万EP超えの、社長の振れ幅にやられて、グラフが良くわかんないことになってます。英語学習の観点からいうと「凄い頑張ってるね」なんですが、分析者の観点でいうと「うぜぇ」の一言です。(詳細は後述します。)
一方、累計でみると、社長の増減もそんなに違和感なく受け止められます。(とはいえ、累計で1位に躍り出ちゃってますが。)
社員Y.H.、役員Hの傾きは安定してますね。また、田中も、平均並み(って言っても、今月は平均が跳ね上がってますが)に追いついた感じがします。
また、先月から参戦した社員K.S.は、なかなか順調な仕上がり。H.R.は完全に置き去りにし、S.E.、S.T.を再来月あたりには捉えちゃいそうな勢いです。
ノイズを排除してみる
先ほども少し触れましたが、今回の社長のやりこみ方は、分析者の観点から見るとノイズと呼びたくなるものです。正確に言うと、今回に限らず、4月に6,000EP超えを記録した後に、手首の骨折で5月は0EP、その翌月の6月は平均並みの1,000EP程度、そして、今月(7月)は1万EPという”振れ幅の大きさ”がノイズです。
こういう動きをすると、平均値も大きくブレます。弊社の場合、サンプル数が10名程度ですから、+1万EPは1人あたり1,000EPの振れ幅を意味します。(つまり、5月と7月で、一人あたり1,000EP違うんです。⇒平均値に、ほぼそのまま反映されてますね。)
ビジネス上の具体例で考えると、例えば、季節変動が大きい商品(バレンタインチョコとか)を入れて、月ごとのカテゴリ別平均販売個数を計算しちゃったりすると「前月と比較する意味がない(というか、読み解きようがない)数字」になるわけですね。平均って危険なんですよ。
こういう時には、その数字を「ノイズ」として排除してみることをお奨めします。(※ただし、この時に「ノイズ排除後の数字」だけを見るのはオススメしません。まずは「ノイズも入っている数字」で全体のイメージを捉えてから、ノイズ排除を行うようにしましょう。全体を見ないで部分だけを見るのは危険です。)
尚、今回は、敢えて「平均値」を、社長のデータも含めて計算していますが、場合によっては外しても良いです。
ノイズを排除してみると、小さい数字の動きも良くわかります。
- 田中が今月、急激にやりこみ度を増している。
- 役員Hは、安定的
- Y.H.は年初に比べると下降気味だが、ここ3ヶ月程度は安定
- やはり、罰金ラインの1,000EP前後に集団が発生
という感じですね。
学習ペースが一定の人は何をやっているの?
ここで、ひとつ疑問がわきます。それは「学習ペースが一定(高位安定)の人は、何をやっているの?」ということです。彼らは、(相対的に)サボっていて、社長Aや田中が張り切っている、という風に考えて良いのでしょうか。
実は、きこえ~ごには「動画視聴」という機能があります。そもそも、動画を聞いて学習するというスタイルのアプリなのですが、普通に学習すると「動画をセンテンス単位で聞く」のが主体となっています。それとは別に、意図的に「学習中 or 学習が完了した動画を”通し”で視聴する」ことが可能なのです。(※ 但し、新しい動画を入手した際には、必ず1度は”通し”で視聴しなければなりません。)
その「動画視聴」の状況を、高位安定の2名(Y.H、役員H)と急激やりこみの2名(社長A、田中)で比較してみましょう。
明らかに、高位安定の2名(黄色)の方が、動画視聴を行っています。前掲の通り、新しい動画を入手すると、必然的に動画視聴というアクションが走りますので、社長Aと田中は「普通に学習している中で、新しい動画を入手した際の視聴のみ」と考えられます。
こうしてみると、高位安定は、より「実践的な学習に軸足を移している」と考えることができそうです。ということで、次回は、個人別の動画視聴数の推移を確認してみることにしましょう。
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