ギックスのビックデータ分析体系
ギックスはTeam CMOというサービスを提供しており、様々なお客様と顧客分析・会員分析を実施してきました。それらの経験の中から、以下の図で示すような独自の顧客データのビックデータ分析体系を持っています。この連載では、この体系について順に説明しながら、ギックスならではのビックデータ分析ノウハウを紹介していきます。
まず第一回目は、このビックデータ分析体系を利用してもらいたい対象者、すなわち「誰にビックデータを分析してもらいたいか」というトピックから始めます。
企画部の皆様が数千万件のビックデータをPC上で扱える時代に
弊社の網野が書いた「ビックデータ活用入門」でも主張していますが、ギックスでは、ビックデータ時代の一番の恩恵を受けるのは、経営企画や営業企画などの企画部門の皆様だと考えています。なぜなら、テクノロジーの進歩によって、特にプログラミングなどの特別なITスキルを持たない方でも大規模なビックデータを扱える時代になってきているからです。
例えばビックデータ分析体系の図にもあるAktblitz IIやSOFIT Super Realizmというソフトウェアを使うと、数千万件から数億件のデータを簡単にPC上で扱えます。
ギックスが分析している事例でいいますと、PC上にインストールしたAktblitzIIを使って、2000万件の顧客の購買トランザクションデータ、500万件の会員属性データというかなりのビックデータを分析しています。これだけの規模のデータでも特に待ち時間はなくサクサクと、検索、集計、テーブルのジョインといった分析作業できます。エクセルライクで使いやすく、プログラミングの知識はなくても簡単に使いこなせます。一昔前ですと、数億円以上投資してシステムを作らないと動かせなかった規模のデータがPC上で動くようになっているのは本当に驚くべきテクノロジーの進歩です。
では、企画部門の皆様が数千万件のデータを手元に置いて分析できるようになったことにより、何ができるようになるかというと、トランザクションデータを自分の好きな軸で何度も切って、自分が思ったアイデアや仮説を自由自在に検証できるようになります。
今まではシステム部門でサマリーされたデータしか見れず、同じデータを軸を変えて別の角度から見るとなると一苦労でした。それが、手元にトランザクションデータを持つことにより、自分自身で試行錯誤できるようになります。もともとアイデア豊富な企画部門のみなさまですから、自分の企画をトランザクションデータを使って自由自在に検証できるとなると、その効能は目覚ましいに決まっています。
では、具体的にどのようにトランザクションデータというビックデータの分析をすすめるのでしょうか。それはギックスのビックデータ分析体系に沿って分析していただければ決して難しいものではありません。次回以降、その中身を紹介していきます。
- PC上で数千万件データを手軽に扱える時代がやってきた (今回)
- CRISP-DMをマーケティング領域へ適用させる
- ビジネスへのインパクトを「常に」念頭に置こう
- 2次属性を理解しよう
- クロス集計で「セグメント間の違い」を見出せ
- もう一歩踏み込みたい方は「モデリング」を学ぼう
- 大規模投資の前のトライ&エラーが重要
- Quick Startのための分析ツールとは
- Quick Startのための分析インフラとは