レシート,タイムカード,預金通帳…ログは昔からあった|データ分析用語を解説

AUTHOR :   ギックス

本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

ログというとネット的な記録を思い浮かべます。でもログはみんなとっていました、昔から。

前回からログについての説明をさせていただいています。今回から「みなさんの身の回りのログ」について説明していきたいと思います。インターネットや携帯電話の普及によって私たちの周りにあるログも日々増え続けいるせいか、ログというとネット的な記録を思い浮かべます。でもみなさんはログを昔からとっていたのです。今回はまず、そんな「昔からあるログ」を挙げていきます。

 レシート

一番身近なログといえばこれ!レシートはみなさんが買い物をしたログです。前回の記事でも説明させていただきましたが、家計簿をつける目的でこのレシートというログを管理して家のお金の流れを把握しているみなさんも多いことでしょう。

タイムカード

これもとても身近なログですね。毎日の出勤記録をログとして記録して、お給料の計算に関する元データとして利用します。また有給休暇の取得状況を管理したり、長時間労働社員の把握や遅刻の多い社員の把握といった勤怠管理の元データとしても利用されます。

預金通帳

「このログが一番大事!!」というかたもいらっしゃるかもしれませんね。金融機関に対する入出金のログ、これが預金通帳です。今も昔も通帳に記入された入出金のデータは「時間の順番」で並んでいます。また通帳の印刷済みページがいっぱいになれば、新しい通帳が発行されます。もちろんこれまでの通帳は手元に残ります。まさにログとしての条件をすべて満たしているといえるでしょう。ちなみに現在、日本で保存されている最古の預金通帳は興益社(現在の山梨中央銀行)の「興産金預り通(かよい)」といわれています。その通帳には、明治11年(1878年)の文字が見て取れます。130年以上前から私たち日本人は「入出金ログ」をとっていたことになるのですね。
引用元:山梨中央銀行ウェブサイトより

夏休みの日記(ちゃんとつけていた人のみ 笑)

「このログはとっていない!」というかた、私もそうでした。でもこの日記もまさにログになります。「8月13日 晴れ」。これだけでログの要件を満たします。前回説明したようにログの一番基本的な形は「時間-何か」という形式だからです。ちなみに日記を「ダイアリー」と訳したり、日記公開サイトで「○○ダイアリー」という名前のついたサイトも多くありますが、「ダイアリー」というのは「他人には見せない日記」のニュアンスが強く、「夏休みの日記」のような「人に見られる意図がある日記」は英語圏では「ジャーナル」と呼ばれます。この表現はまさにログを理解するうえで大切で「ジャーナル」には「履歴」という意味もあるのです。まさにこれがログの概念と一致しており、実際コンピュータの用語ではしばしば「ログ」と「ジャーナル」は同じ意味で扱われる事もあります。
 
今回はわたしたちが「ログ」という言葉を耳にする以前から実際に触れていた「ログ」を紹介しました。次回は「移動」に関するログを説明します。

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