本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)
目次
「クラウドストレージ」は無限の広さを持つファイル置き場
以前、クラウドについて説明させていただきましたが、それを受けて、本連載では、クラウドベンダが提供しているサービスについて説明していきます。前回の「仮想コンピュータ」に続いて、今回は「クラウドストレージ」です。
クラウドストレージ=ファイル置き場
最近はネットワークがずいぶん早くなってきましたが、みなさん過去に動画や音楽をネットからダウンロードするのに時間がかかって困ったことはありませんでしたか?昨今ビッグデータという言葉をよく耳にしますが、このビッグデータ(巨大なデータ)をやり取りする場合にはネットワークの転送速度は大きな問題になります。中でも最もボトルネックになるのが「自分のオフィスとインターネットの間」です。ここで多くの人が考えました。「巨大なデータの格納もそれらのデータの計算処理を行うコンピュータも、全てがインターネット上に存在するのなら、処理全体が早く終わるんじゃないだろうか?」そう!その通りです。こんな時に役に立つのが「クラウドストレージ」です。「クラウドストレージ」は「ネット上のファイル置き場」です。
このサービスはメリットはユーザにとってすごく便利なサービスです。どんなふうに便利かというと、
ファイルがなくならない・壊れない
まずはこれ!クラウドストレージは驚異的な耐久性を持ったサービスです。99.999999999%という数字を謳っているベンダさんもあります。スマホを水没させてしまったりノートPCを落として壊してしまう場合はもちろん、自宅の外付けハードディスクですらこの耐久性を超えることはできません。かなり安心な耐久性ですよね。
格納容量が大きい
容量無制限を謳っているベンダさんもあります。
利用料金は置いてあるファイルの大きさで決まる=リーズナブルになる
ほとんどの場合ファイルサイズに応じた課金体系になっています。料金も非常に安くて「1テラバイト(=1,000ギガバイト=1,000,000メガバイト)は約数円」というメニューもあります。
ネット上大事なファイルをおいても大丈夫なの?知らない人に見られたりしないの?
このような、メリットが沢山ある一方、「知らない人に見られたりしないのか?」ということに不安を感じる方もいるでしょう。
しかし、間違った使い方をしなければ、大丈夫です。
「間違った」とは何でしょうか?具体的には「サービスを使うためのキーを他の人に教えてしまった」「ファイルをみんなに見える設定にしてしまった(これは初期設定が”自分以外は見れない”なので初期設定であればそもそも安全です)」などといった事が挙げられます。
要するに、常識の範囲内で使用する場合において、セキュリティ上の問題はないと考えてよいと言えます。
具体的なサービス名は?
Amazon Web Services社(通称AWS)が提供する「Amazon S3」、Microsoft社が提供する「Azure Storage」といったサービスが有名です。弊社もビッグデータを分析する際に、巨大なデータを格納をしたい場合があります。そんな時にこれらのサービスを実際に使用しています。
【以下、クラウド関係の連載記事】
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- クラウドストレージとは?(クラウドサービス解説) (本編)