Power BI無料版に関する記事が続々と
4月24日(金)に我々は「ブラウザで動く新Power BIを使ってみた」という記事を掲載しましたが、その4月24日(金)の夕刻からから本日4月27日(月)にかけて以下のように各メディアからマイクロソフト Power BIについての記事が続々と出てきました。
「Power BI」に無料版が登場、Excel不要の単体アプリとクラウドで動く (ITpro)
日本マイクロソフト、クラウドベースのBIツール「Power BI」を無償で提供~ビッグデータの民主化加速へ (クラウドWatch)
Power BI無償化でビッグデータ戦略を強化するマイクロソフト (ASCII.jp x TECH)
このうちASCIIjp x TECHの記事を参照しながら、あらためて今回のPower BIの無償化について情報を整理していきましょう。
(2017/5/18 追記)
こちらの記事は2017年4月末時点での情報です。それまで、Power BIは、ある程度の機能であれば無償で使用できていましたが、料金体系がリニューアルし、2017/5/8の時点では一部の機能が無償では使えなくなっております。Power BIを導入する際はご注意ください。
閲覧ツールはクラウドサービスのPower BI.comと呼ばれる
まず我々が前記事でブラウザで動くPower BIとして、作成用ツールのPower BI Designerと閲覧用ツールのブラウザ版Power BIとモバイルアプリPower BIが利用可能とお伝えしていましたが、正式なリリースでは以下のように説明されていたようです。
今回、日本マイクロソフトはこれらPower BIのフリーミアム化(無償化)を発表。具体的には「Power BI Designer」というWindows向けのツールおよびクラウドサービスのPower BI.comが提供され、ユーザーあたり最大1GBのデータ保持と分析が無料で利用できるようになった。(ASCII.jp x TECH)
閲覧ツールと呼んでいたものは正式にはクラウドサービスのPower BI.comと呼ばれるようです。データをクラウド上にアップしたものをブラウザからもモバイルからも閲覧できることを意味します。
また各メディアの記事で強調されているのが、無料化/無償化/フリーミアム化ということです。これはインパクトが大きいでしょう。もちろん使い勝手も非常に重要ですが、無料であることにより、これから分析をスタートするという人は「無料だしまずPower BIで始めてみよう」という方が増えるのではないでしょうか。
もう一つ今回の新バージョンPower BIの利用が進むのではないかと考えるポイントとして、Power BI Designerを独立したアプリケーションとしてExcelから独立させたことが挙げられます。これまではPower BIはOffice 365やOffice Professional Plusのアドインであったため、導入する際にはOfficeのバージョンの制約を受けていました。それが独立したアプリケーションになったことにより『気軽に』導入できることになります。これも目立たないようで実は利用促進が進む要因になるかと感じています。
良品計画がPower BIを導入
ASCII.jp x TECHの記事の後半では、良品計画がMUJI Passportの会員375万人のデータを効率的に分析するためにExcel+Power BIを導入したことも紹介されていました。以前我々がこちらの記事でも紹介していたように、昨年初頭には良品計画さんはRedshift + Tableauで分析していると紹介されていたのが、今回Power BI導入に移行されたということですね。記事を読むと新しいPower BIはレスポンスも早いみたいなので、我々も大規模データを裏で回して使ってみるのが楽しみです。
このようにいろんな分析ツールがより手の届きやすくなっていることは、データを基に何か意思決定をしていきたいという方向に進みたい会社には非常に喜ばしい状況だと思います。選択肢が増え、それぞれのツールのできること・できないことを明確にしたうえで、自社でどのように使いこなすのか、どの領域に注力するかを明確にしていくことがますます重要になっていくと思います。
引き続き弊社のほうでもツールを活用しての使い勝手・Tipsなどの情報を提供していきたいと考えています。
【Microsoft Power BI関連の掲載記事】
- 0. ブラウザ版 Power BIについて
- 1. ブラウザ版 Power BIを使ってみた
- 2. Power BI Designerを使ってみた
- 3. モバイルアプリPower BIを使ってみた
- 4. Power BI DesignerからAmazon Redshiftに接続する
- 5. Power BI パブリックでビッグデータ分析にチャレンジ