GWは「勝負の時」です。
新入社員の皆さん、こんにちは。ギックスという会社で役員をやっている田中と言います。よろしくお願いします。今日は、皆さんに、社会人の先輩として一つアドバイスをさせていただきたいと思います。うっせぇこの野郎とか思わないで、ちょっとお付き合いください。
(ちなみに、僕の役職は「CMSO=Chief Maketing & Strategy Officer」という少し変わった名前です。ご興味のある方は、コチラをご参照ください)
入社して1ヶ月。ほっと一息つける初めての長期休暇。
ゴールデンウィークが迫ってきました。学生時代の生活から一変し、「毎朝必ずスーツを着て、満員電車に揺られ、身も心もクタクタになって9時には会社の椅子に座る生活」を強いられている方が非常に多いことと思います。また、その際、前日の夜に上司・先輩に連れまわされて、しこたま飲んだ二日酔いの状態でも「朝、しっかりと会社の座席にいること」を求められて辟易としている方もいるでしょう。
そんな生活が1ヶ月過ぎ、やっと訪れた連休です。羽を伸ばして、ゆっくり休んでいただくことが、精神的にも肉体的にも重要です。是非、楽しい時間を過ごしてください。
だからこそ、差がつく瞬間でもある!
ただ、そんな貴重なお休みを過ごす中で、ひとつ、念頭に置いておいていただきたいことがあります。それは「人が休んでる時に頑張ったら、それは”アドバンテージ”になる」ということです。
世の中というのはとてもシンプルにできています。頑張る、ということに関しては以下の4つしかありません。
- 人が頑張るときに頑張る=当たり前(±ゼロ)
- 人が頑張るときに頑張らない=マイナス
- 人が頑張らないときに頑張る=プラス
- 人が頑張らないときに頑張らない=当たり前(±ゼロ)
ということですね。
高すぎる目標は逆効果
とはいえ、「一切休まずに、仕事に関連する本を読みまくる」だとか「web講座などを受講しまくる」などという目標を立てるのはオススメしません。そういうことをした結果は、大抵のケースでは、以下の2つのどちらかになります。
- 目標が高すぎて、途中で挫折する → 頑張れなかった自分に対してフラストレーションを抱えて休み明けを迎える →5月病
- 強固な意志でやり遂げる → 休まなかったために、精神的にも肉体的にもストレスがたまった状態で休み明けを迎える →燃え尽き症候群
どちらも、新入社員の皆さんにとって、好ましい結果とは言えません。
大事なのはバランス
社会人人生は長いです。目の前の楽しさだけにかまけるのも成長を放棄していますし、直近の楽しみをすべて諦めて努力だけするのもしんどいです。(ちなみに、戦略コンサルタントの新人さんは、その職業を選択した時点で、既に後者を選択しています。残念ながら、ね。)
自分にとって一番良いバランスを見極める訓練としても、この「社会人人生初のゴールデンウィーク」の過ごし方は重要です。
”考え方”を考えてみてはどうでしょう?
では、「そこまで時間を投下しない」で、且つ、「ちゃんと頑張る」というのは、どういうことをすることなのでしょうか。
僕がオススメするのは、”考え方”を考える訓練をする、ということです。
実は、世の中の人は”考える”ということに対して、真剣に取り組んでいません。例えば、”僕は今、考えている”と主張する人がいたとしましょう。その人が、紙に何かを書く・描くなどをしていたら、確かに考えています。しかし、10分も20分もずーっとディスプレイを眺めていたら、絶対に考えていません。(キーボードで何かを入力していたり、マウスで何かを描画していたら、考えていると思います)
”考える”という行為は、自分との対話です。しかし、自分との対話は数分で限界を迎えます。そこで出てきた物事を、紙に書いてみると、途端に「客観的」に見ることができます。そこからが、”考える”の本番です。単なる思い付きだったのか、意味のある思考だったのかを試すプロセスに入れるわけです。
こんな風に「考え方そのもの」を考えていくことが、成長のためには非常に重要です。
”考え方”を考えるために・・・
では、”考え方”は、どうやって考えたらよいのでしょうか。手前味噌で恐縮ですが、以下のような記事を参照いただくと”考え方”について理解していただけるのではないかと思います。ですので、まずは、ゴールデンウィーク中に、以下の11篇を読み切る、というのを最低ラインに据えてみてはどうかと思うのです。
さらに言えば、下記の記事のいくつかは「実際に実践しないといけない内容」が含まれていますので、それらを行動に移せば、十分「ゴールデンウィーク中に頑張った」と言えると思います。
トレーニング編(4テーマ)
思考のトレーニングに適した記事です。
- ゼロ秒思考(書評):元マッキンゼーの赤羽雄二さんの著書を、僕なりに解釈して整理しました。
- 外資系コンサルタントの企画力:元IBM戦略コンサルティンググループのリード 金巻龍一さんの著書を、ご紹介。
- 要素分解で考える:物事を「要素」に砕いて理解する、というテクニックについて解説します。
- プロセス思考で考える:1~3の3回連載になっています。上記の「要素分解」の応用例です。
実践編(4テーマ)
ゴールデンウィーク明けから、いきなり使えるテクニック集です。
- メールの書き方:メールを書けない人、にならないためのテクニックです
- 相手の立場に立つ:メールの書き方にも関連しますが、相手の立場を慮れないと、コミュニケーションは成立しません。
- サマライズ(要約)とは何か:サマる、という言葉の真意と、そのために考えねばならないことを整理しました。
- サマライズの書き方を考える:実際に、サマリーを書く、ということを手順にしてご紹介
骨太な連載(3テーマ)
最後に、より具体的な内容の連載記事をご紹介します。ボリュームは多いので、気合を入れて挑む必要がありますが、その価値はあると考えています。(手前味噌でごめんなさい)
- プレゼンテーションのコツ:プレゼン=話し方、ではありません。準備段階について徹底的に解説(12回連載)
- データ分析のお作法:データ分析とは、手段に過ぎません。目的を把握することから始めましょう(5回連載)
- プロジェクト管理の考え方:ダイエットを例にとって、プロジェクトマネジメントについて解説(4回連載)
以上、11テーマを読破し、それに従って必要なトレーニングを行って休み明けを迎えれば、おそらく「同期より、ちょっとイケてる新人」として、5月以降の社会人生活を謳歌いただけることと思います。ご検討をお祈りします!
ご参考:ちなみに、コンサルタントのモノの見方をご紹介する、という意味で「ニュースななめ斬り」というカテゴリも用意しています。このカテゴリの記事を見ていただくと”着眼点”や”発想の鍵”のヒントになるのではないかと思っていますので、お時間があるようなら、そちらもご一読いただけると良いと思います。