ある問いに対する、その時点での最善・最高と思われる“仮の答え”
「仮説、かせつ、カセツ」そもそも仮説ってなんでしょうか??
仮説という言葉を使うシチュエーションによってその言葉の定義や意味が異なってくる場合があります。ここで、wikipediaを見てみましょう。
真偽はともかくとして、何らかの現象や法則性を説明するのに役立つ命題のこと。何らかの実際の現象や規則性に出会ったものの、その現象や規則性が出現する仕組みや機序が知られていないような場合に、それを説明するために、人が考え出した筋道や推論の前提のことである。何らかの現象(事実)を説明することが出来るように考えて作った命題は、命題それ自体は事実に合致していることがわかるまでは全く真偽不明なので、あくまで「仮の説」になる。
おそらく価格分野で使われる「仮説」と言う言葉を適切に表現するとこういうことになるのでしょう。今話題の「STAP細胞が存在するのではないか」と言う仮説から実験が始まり検証していくことによってその存在が証明されていくことになります。
ですが、我々の実社会やビジネスの場において「STAP細胞の存在」と言う命題を思いつくほど高度な仮説を求められるとしたら「仮説」と言う言葉はここまで広く存在しなかったのではないでしょうか。私は仮説というものを申込し身近な存在に捉えており、次のようなことだと定義しています。
「ある問いに対する、その時点での最善・最高と思われる“仮の答え”。」
仮説を「その時点での最善・最高と思われる思われる仮の答え」と捉えてしまえば、使おうとすればまずは誰にでも使える手段になります。
4歳児でも使うことができる初歩的な仮説
きかんしゃトーマスの「トーマスくん」が困っている顔の写真があります。4歳になりたての「きかんしゃトーマス」が大好きな息子に私が次のような「問い」を説いていくと、息子は彼なりの今までの情報から、最善と思われる仮の答えを答えていくことになります。
私からの問い:トーマスくんはどんな気持ちなのだと思う?
4歳児の仮説:何か困っているのじゃないかな。
私からの問い:なぜ困っているのかな?
4歳児の仮説:Diesel10に意地悪されたんじゃないかな。
この仮説はある程度きかんしゃトーマスを知っていないと答えられない問いになります。一方で、過去に何話かきかんしゃトーマスの話に触れたことがある場合、ビジネス的に言えばインプット情報を得ている状態にある場合では仮説を立案していくことができるという事になります。彼の頭のなかを推察するに、このような感じになっていたのではないでしょうか。
この程度の最善の仮の答え、いまば「Good Guess!!」と言われる程度のものであっても、私は仮説と捉えております。このように考えると、仮説とは人類(ホモサピエンス)が既に使いこなしている手段であるとご理解頂けるのではないでしょうか。最近では世の中に「仮説不要論」なる人達も出始めておりますが、少なくても私の定義による仮説を使わない場合、それは非常に生活に困難をもたらすのではないかと考えています。仮説は必要か、不要かという比較軸ではなく、仮説をどのようにいかに使いこなしていくか、と言う事が論点になると考えています。
第1回のまとめと第2回の予告
今回はそのそも仮説とか何か、そして既に人間が人間らしい生活を行う上で既に活用している手段であることを説明しました。
次回は、この仮説立案をイメージ的に図示すると、「長並列型の仮説思考」であるという点を説明しつつ、皆さんにとっても感心事であると想像される「女の子とデートする!」と言うシチュエーションにおけるケーススタディを紹介していきます。
目次
第1回:そもそも仮説ってなんだろうか?
第2回:長並列型仮説思考とはなにか 〜「そら・あめ」のケーススタディから考える!
第3回:長並列型仮説思考とはなにか 〜初デートのケーススタディから考える!
第4回:長並列型仮説思考の使い方 パターン① 情報長並列型
第5回:長並列型仮説思考の使い方 パターン② 仮説長並列型
第6回:仮説立案のプロフェッショナルに向けて
※本連載はschooにて行われた授業を元に記事化しております。
http://schoo.jp/class/660