どうやったら「伝わる」プレゼンになるのか
本特集では「プレゼンテーション」を成功させるための考え方を整理します。(本文中のスライドは”IDPC:国際開発を目指すプラットフォーム”が企画・運営する”第5回国際開発プランニングコンテスト”での講演内容に加筆・修正・補足したものです)
前回までご説明してきたのは、目的・対象・メッセージをクリアにする、という事の重要性でした。今回からは「それを伝えるために、どのように”プレゼン”を準備していくのか」というお話をしていきたいと思います。
伝えるための3ステップ
これまでお話していたことも含めて、プレゼンテーションは、大きく5つのステップにわけられます。(と僕は思っています。)
ここまでは「どう伝えるか」ではなく、「何を伝えるか」を考えてきましたが、ここからは「何」と「どう」を融合させていくステップに入ります。
伝達に向けた3つのステップは、
- 骨子(流れ)をつくる
- 資料に落とし込む
- 最後に「プレゼンテーション」として完成し、準備完了とする
となります。
この3つのステップを経て「資料化」「言語化」 を進めていくわけです。プレゼンテーションには、もちろん「絵」「図」「グラフ」なども用いるのですが、基本的には「言葉で表現するもの」ですので、言いたいことが明確に”言語化されている”ことが大前提となります。”考えていること”を”言語で表す”というのは非常に当たり前の行為であるものの、非常に難しいものです。適切な言葉を選択し、適切な順番で相手に届けるのだ、ということを強く意識してください。
話は本論からズレますが、僕の場合、海外でor英語でプレゼンテーションをする、というケースでは「英語が分からない」ということよりも「英語で思考を言語化するのが難しい」というのが一番辛いところだなと感じています。(もちろん、外国語が堪能ではない、ということが主要因ではありますが)ニュアンスまで含めて”最適な言葉で表現する”ということは、語学力の問題ではなく言葉選びのセンスの領域に踏み込んでいると思うのです。この「言葉選びのセンス」を鍛えることこそが、プレゼン力のベースアップにつながるというのが僕の持論なのですが、それについては、また、別の機会にご紹介したいと思っています。
次回から「骨子をつくる」「資料に落とし込む」「最後の仕上げ」について、順次、深掘りしていきます。
連載記事一覧
- プレゼンテーションの種類
- 大切なのは「勝ち」を定義すること
- ”勝ち”を意識して組み立てる
- 伝え方を考える (今回)
- プレゼンの”骨子(ストーリー)”をつくる
- ストーリーを”資料”に落とし込む
- 最後の仕上げ
- (A)話すことの優先順位を決める
- (B)レベルに応じて適切なメモをつくる
- (C)リハーサルをする
- 「本番」を乗り切るためには”忘れる”→”演じる”→”牛耳る”でOK
- 上達のために感想を訊こう
(本特集の記事一覧はコチラでもご確認いただけます)