企業のデータ活用支援に留まらず、オーダーメイドのデータ処理基盤や自社サービスの開発にも力を入れるギックス。10名程度のエンジニア組織ながらも開発力が大事な競争力の源泉となっており、会社をあげて組織の強化に取り組んでいます。
今回は2人のリードエンジニアにインタビュー。ギックスの開発を担うTechnology Division(以下、Technology Div.)リードの柳と、Technology Div.の中で、自社プロダクトの開発を行う Platform Engineering チームリードの堀越。2人のバックグラウンドや、ギックスのエンジニア組織の魅力についてお届けします。
目次
データアナリストとして入社し、開発組織のリードとなるまで
ーまずはお2人がギックスにジョインするまでの経緯を聞かせてください。
柳:前職はWeb系の広告代理店で、データ分析の仕事をしていました。楽しく仕事をしていたのですが、クライアントと会話をするなかでWeb領域以外での課題にも触れる機会があり、Webの話しか出来ない自分に歯痒さを覚えることがありました。そうした思いを抱えつつ、当時流行っていたビッグデータという言葉やデータ分析について調べているうちにギックスの存在を知ったのです。
本格的に転職を考えていたわけではありませんでしたが、ギックスの仕事に興味を持って問い合わせフォームから連絡しました。代表取締役CEOの網野から返事をもらい、やりとりを重ねていくうちに、私が希望するような仕事ができると思い、ジョインすることにしたのが2015年。当時のギックスは、現在の「DIコンサルティング」の元となるコンサルティングを提供していたため、最初はデータアナリストとして入社しました。
ー開発サイドに移った経緯を教えてください。
柳:入社から3年ほど経過した頃、データの分析結果をもとに、業務を仕組み化するシステムが欲しい、とお客様からご相談をいただきました。このプロジェクトに着手したことをきっかけに、第2の事業である「DIプラットフォーム」サービスが形作られます。
柳 優樹(やなぎ・ゆうき)Technology Div. Lead2015年ギックス入社。クライアントのビジネス環境および業務要件を理解し、分析結果のビジネス活用を見据えた、最適な分析アウトプットの設計・実装を経験。データ分析基盤、アプリケーション構築プロジェクトにおいてマネジャーとして業務に従事。 |
事業化に伴って組織も立ち上げることとなりTechnology Div.を発足し、プロジェクトの当事者であった私が組織の長となりました。このような経緯から、現在も主にDIプラットフォームの案件に携わっています。
ー堀越さんはいかがでしょうか?
堀越:私は2017年にギックスにジョインするまで営業をしていました。1社目では通信キャリアの技術営業として企業のプライベートネットワークや電話回線、2社目では飲食店向けのタブレットレジやデータ管理などのITツールを扱っていました。
営業職としてキャリアを築いていたものの、もともと大学で学んでいたのは機械系。仕事をしていると、自社が扱う商材の改善点が見えてきて「もっとこうだったらいいのにな」と考えるようになってきました。それなら「パッケージ化された製品やサービス」を売るのでなく、自分が良いと思ったものを提案したり作ったりできる仕事に就こうと、会社を探し始めたのです。
その中でエージェントから勧められたのがギックスのデータアナリストでした。入社後は当初の希望通り、お客様の課題に向き合いながら伴走して、データ分析により見えてくる改善点や新しい視点をお客様に提案するという仕事に従事できました。2年ほど経った頃、「こんなプロダクトや仕組みがあればギックスが提供する価値をもっと大きくできる」という思いが芽生え始めました。その結果、これまでの会社のデータ分析の知見を活かした自社プロダクト開発を行う組織の立ち上げを行うと同時に、DIプラットフォームの開発に従事するようになりました。
ーそこから「マイグル」の開発チームを立ち上げたのですね。
堀越:そうですね。「トチカチ」や社内機械学習基盤の「Refeed」といった自社プロダクトのリリースを経て、現在はTechnology Div.の中で、自社プロダクトの「マイグル」に特化した開発組織「Platform Engineeringチーム」のリードとして、プロダクトの成長を加速させるための開発に注力しています。
堀越 豪(ほりこし・ごう)Technology Div. 所属/マネジャー通信キャリアの技術営業、飲食店向けのタブレットレジやデータ管理などのITツールの営業を経て、2017年8月ギックス入社。データアナリストとして業務に従事するかたわら、国際的なAIコンペティションのプラットフォーム「Kaggle(カグル)」に出場。最高賞の金メダルを2度獲得し、「Kaggle Master」の称号を得る。Platform Engineering チームの前身が2019年に発足したタイミングより、リードとして業務に従事。 |
もともと「納得できるものを自分でつくってお客様に提供したい」という動機で転職したこともあり、自社のプロダクトを磨き上げるミッションを持つ現在は、当時やりたかったことを実現できていますね。
「興味のあるプロジェクトに上流から携われる」Technology Div. で働く面白さ
ーギックスの開発の特徴について教えて下さい。
柳:スピーディに成果に繋がる開発を意識しています。基幹系システムのようにしっかり要件定義をしてから開発するのではなく、お客様にお見せできるプロトタイプを作ったらフィードバックをもらいながら改善していく。細かいPDCAを繰り返しながら開発を進めていきます。
開発と、ビジネスの状況にあわせた細かいカスタマイズを並行して行えるため、早いだけでなく成果につながるシステムが作れるのです。新しい技術も積極的に取り入れていますし、各メンバーも常に新しい技術にアンテナを張っています。
ーTechnology Div. では具体的にどのようなシステムを作っているのでしょうか?
柳:私たちが開発しているのは、日々の業務にデータ活用を組み込むためのデータ処理基盤です。コンサルティングのプロジェクトにおいてデータ活用の方向性が見出されたら、ビジネスに活かすべく日々の業務に織り込んでいく必要があります。
その手段として、データを簡単に見られるダッシュボードや他のシステムとデータを連携できるような仕組みを作ることで、お客様たち自身でコンサルティングの成果を継続的に活かしていただくのが私たちの役割です。
ーTechnology Div. で働く面白さを教えて下さい。
柳:自分の得意領域を活かしたプロジェクトに参画できることです。私たちはクライアントワークなので、様々な業界のお客様と関わることができます。
もちろん「状況に応じて」な部分もありますが、それぞれのエンジニアがどんな業界、技術やデータに興味があるのかヒアリングしながら、可能な限り希望にあわせてプロジェクトに参画してもらっています。
また、今後はDIコンサルティングのプロジェクトやチームと協働する機会も増えていくと思います。お客様の課題感を知ったり、膨大なデータと対峙する工程から携わることで、お客様の業務に役立つ機能やシステム提供の効果をより臨場感を持って感じられたりすることも面白いと思います。
サービス作りにも携われるPlatform Engineering チームの魅力
ーPlatform Engineering チームの役割も教えて下さい。
堀越:私たちは自社サービスを開発している組織で、多くの企業が抱えている共通課題のソリューションとなるプロダクトを作っています。
コンサルティングサービスはお客様に深く入り込んでより価値の高いソリューションを提供できますが、一方で人的リソースがかかるのでお客様の数も限定されてしまいます。より多くのお客様に価値を届けるために、会社としても自社サービスづくりに力を入れているのです。
実際に自社サービスを始めてから、これまでお付き合いのなかった企業様からも引き合いをいただけるようになりました。
ーどのようなサービスを作っているのでしょうか?
例えば「マイグル」というサービスは、商業施設の「お客様の買い回りを促進したい」というニーズを叶えるためのスタンプラリーサービスです。今では商業施設だけでなく観光地など幅広いシーンで活用されています。
実際にコンサルティングしてきた案件の中から、お客様が抱えているニーズを反映して作ったサービスなので、多くの企業様に支持いただけるようになりました。また、お客様に導入して終わりではなく、私たちの強みであるコンサルティングも同時に提供しているのもご利用いただける理由の一つですね。
ーPlatform Engineering チームで開発をする面白さも聞かせてください。
堀越:自分の考えをサービスに反映しやすいことです。「もっとこうだったらいいのに」と課題を見つけたら、上司や経営陣に話して企画が通れば実現できます。経営陣と近いフラットな組織ならではの良さですね。サービス開発において利用する技術も自分たちが使いたいものだったり、よりよいサービスを開発するために必要なものだったりすれば、積極的に採用していける風土もあります。
また、お客様との距離も近く、サービスを使った感想も聞かせてもらえます。サービス企画から指示されたものをただ作るのではなく、エンジニア自身が自分で考えながら開発できるのは大きなやりがいですね。
ー自分のやりたいことを実現しやすい環境なんですね。
堀越:まさにその通りで、ずっとやりたいと思っていたサービス立ち上げにチャレンジできたのもそうした環境のおかげですね。
ギックスはこれまでに、お客様から大量のデータをお預かりし、それらを分析した中で多数の方法論が蓄積されてきました。これらはビジネスの種になることも珍しくありません。アイデアを考え、実現することが得意なエンジニアにもお勧めの環境だと思います。
私たちの組織はまだできたばかりで小さいので、積極的に自分から手を挙げられます。大きな組織にいて限られた仕事しか任せてもらえないと感じている方は、思う存分働けるのではないでしょうか。
自由ながらも成長しやすい環境こそギックスの魅力
ー現在エンジニアを積極採用中のようですね。ギックスにマッチする人物像を教えて下さい。
柳:自走できる方です。私たちの組織は自由で裁量が大きい反面、個人の意見も求められます。自分の意見をサービスに反映しやすい一方で、自分がどうしたいのか考え発信する力も必要なのです。そのため堀越も言ったように「今の会社では言われたことをやるばかり」と不満を持っている方にとってはマッチすると思います。
また、自分がやりたいことをやれると言っても、なんでも一人で考えなければいけないわけではありません。チームワークを重視しているので、気になっていることがあれば気軽に相談できます。こまめに相談しながら軌道修正できる人は活躍できると思います。
ーお2人は未経験からエンジニアへキャリアチェンジしましたが、今後も未経験採用は考えているのでしょうか。
柳:そうですね。未経験者でも適性があれば一緒に働きたいと思っています。組織の人数が増えたことで、育成環境が整い、仕事の幅も広がっています。
経験者はもちろん募集していますが、未経験でも興味ややる気のある方にはぜひ前向きに検討してほしいですね。また、新しいことをどんどん任せてもらえるので成長しやすい環境となっています。
ーなぜギックスでは成長しやすいのでしょうか。
堀越:繰り返しになりますが、やりたいことを後押ししてくれる風土があるのはとても大きいと思います。もちろん、会社の方針とある程度一致している必要はありますが。
もう一つは株式会社ZOZOのアーキテクトを務める岡 大勝氏がアドバイザーとして参画してくれていることが挙げられます。分からないことがあれば私たちもSlackで自由に質問しています。
自社プロダクト開発を始めてもうすぐ3年経ちますが、まだまだ分からないことばかり。自分たちの選択に確信が持てない時もあります。そのような時に岡さんに相談すると、自分たちにない視点から適切なアドバイスをもらえることも多いので、非常に頼りにしています。
柳:また、データ処理基盤にフォーカスを絞って開発してきたので、これまでのノウハウを効率的に教えることはできます。どんな時にどんなコードを書けばいいのか効率的に学べるので、早く一人前になれるはずです。組織としても、メンバーの希望をヒアリングしながら、より成長しやすい環境を整えています。
ー最後にギックスに興味を持った方にメッセージをお願いします。
堀越:エンジニアの中には「プライベートで技術を磨いても活かす場面がない」と悩んでいる方もいるかもしれません。ギックスなら自分が学んだことを余すことなく発揮できるので、そのような方はぜひ話を聞きに来てみてください。
柳:スタートアップである私たちの組織はまだ未成熟で制度も完全に整っているとはいえません。だからこそ、一人ひとりが組織やお客様に貢献できる余地も大きいと言えます。成長実感ややりがいを得ながら仕事をしたい方は気軽に応募してください。
※本記事はインタビュー時の情報をもとに編集しています。