ビッグデータの活用が一般の手に届くようになった背景
近年までは、事業構造をタイムリーに、正確に、詳細に把握するためには、非常に高価なシステムの導入導入が必要でした。
また、それらの一般的にはビジネスインテリジェンスツール(BIツール)と言われる物は、使いこなすのも非常に大変なため、一部の専門職の方の仕事となっており、事業企画部署のスタッフが自由に使いこなすという感じではありませんでした。例え効果で色々な分析ができるBIツールを導入している企業であっても、実際はそこからサマリーされたデータを抜き出し、ある程度リトルデータにしてからExcelで分析していることがあったりします。
そのため、分析手法としては古典の域にあり、多くの分析屋には使い古されたように見える分析であっても、事業企画部署では実際にできてないことも多々ありました。
例えば、顧客分析の伝統的な手法で、デシル分析やRFM分析などがあります。経営企画部や営業企画部などの事業企画部署に在籍していれば誰もが知っている分析手法です。ですが、この程度の分析であっても、事業企画部署が自分自身で自由に軸を変えて分析する事ができない企業が多いのです。
ところが、近年ではテクノロジーの進歩により、ハードウェアもソフトウェアも非常に安価な物が出始めました。これまで10億円必要だった情報システムの投資が3億でできるようになったこともあります。ですが、それ以上にインパクトがあるのが、月額10〜20万円程度のSaaSでも提供される時代になってきたことです。
また、それらのソフトウェアはプログラミングを必要とせず、また分析もSQL文を叩く必要もなく、Excelの延長のようなイメージで使える製品も出始めています。
情報システム部署に依頼してサマリーされたデータを受領し、Excelで分析していた時代から、事業企画部署が手元にトランザクションデータを全件保有して、あたりまえに行いたいと思う分析を当たり前に実施することができる時代になりました。
このことは事業企画部署にとっても非常に大きな変化だととらえていますし、これこそがまさに多くの皆様の手に届くビッグデータ活用だと考えています。
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会社を強くする ビッグデータ活用入門 基本知識から分析の実践まで
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