この連載では「会社を強くする ビッグデータ活用入門 -基本知識から分析の実践まで-」で取り上げたビッグデータやアナリティクスの活用事例を抜粋し、ご紹介していきます。
書籍の中では大きく2つの場合で事例を区分しており、合計8回にわたり、「自社活用:自社の競争力強化にビッグデータを用いている事例」」のビッグデータやアナリティクスの活用事例をご紹介します。
A:他社活用:他社や外部に向けた情報提供によるサービス提供にビッグデータを用いている事例 第1回〜第4回⇒掲載済み
B:自社活用:自社の競争力強化にビッグデータを用いている事例 第5回〜第12回
今回は下記領域のうち「①経営管理」に関するビッグデータ活用事例です。
ビッグデータ活用事例:経営管理
まずは、「経営管理」です。ここでは事業の収支予想などに活用されている事例が挙げられます。
代表的な事例としてはザ・ナンバーズ・ドットコムによる「過去数十年分の米国映画の製作予算、ジャンル、キャスト、スタッフ、受賞暦、興行収入など3,000万件分の映画データに独自の数式モデルを適用」して、「撮影に入る前の映画の興行収入を予測」などがこれに当たります。
今回のように予測モデルまで構築している例だと事例として紹介されるのですが、一般的には「経営管理」の領域に関してはビッグデータの事例としてはさほど“セクシー”にはならないので、事例としてはあまり紹介されることはありません。ですが、本来であればこの「経営管理」の領域で、タイムリーに状況を判断するために自社の大量データを活用する事が非常に重要であると考えています。
大規模なデータウェアハウス(DWH)やビジネスインテリジェンス(BI) などの仕組みを導入している大企業にとっては、経営管理領域でのビッグデータ活用は非常にあたりまえの話になります。一方で、データウェアハウス(DWH)やビジネスインテリジェンス(BI)などを導入していない中堅企業にとっては、この「経営管理」にデータを活用する事は非常に意味があることです。
次回に続く。
ビッグデータに関してより詳細にお知りになりたい場合はこちらを
会社を強くする ビッグデータ活用入門 基本知識から分析の実践まで
連載:ビッグデータ活用入門のエッセンスをご紹介 エントリー一覧
- ビッグデータ活用のケイパビリティ
- データサイエンティストのスキル
- データアーティストのスキル
- 企業を取り巻くさまざまなデータ
- ビッグデータとは
- ギックスの考えるビッグデータとは
- 競争力強化にビッグデータを織り込む
- 大きなPDS/小さなPD(CA)∞サイクルを回す
- ビッグデータ活用が普及するわけ
- ビッグデータ活用事例(1/12)流行予測
- ビッグデータ活用事例(2/12)価格予測
- ビッグデータ活用事例(3/12)情報共有による効率化
- ビッグデータ活用事例(4/12)商品開発
- ビッグデータ活用事例(5/12)経営管理領域 ※本記事※
- ビッグデータ活用事例(6/12)インフラストラクチャ領域
- ビッグデータ活用事例(7/12)R&D領域
- ビッグデータ活用事例(8/12)製造・物流領域
- ビッグデータ活用事例(9/12)マーケティング・販売領域(認知系)
- ビッグデータ活用事例(10/12)マーケティング・販売領域(初回購買系)
- ビッグデータ活用事例(11/12)マーケティング・販売領域(再購買系)
- ビッグデータ活用事例(12/12)アフターサービス