プロセスで考るだけで、答えにたどり着けるのか?
前回、プロセス思考のススメ①ということで、「適切な粒=カタマリ」に砕いて順番に並べてみよう、というお話をさせていただきました。
こういう話をすると、「そんなに何でもかんでもプロセスに落とし込めるわけねーだろ」「だいたい、プロセスに落とし込んだからって、なんでも解決できるとか短絡的なんだよ(これだからコンサルは(以下略))」という方もいらっしゃるんじゃないかなと思いますので、いやいや「プロセス」で分解してから「違う格好いい切り」に纏めるのが”センス”ってものですよね、ということについて書かせていただきたいと思います。
クリーニング屋さんの業務改善を考えてみる
お世話になっているクリーニング屋さんが、最近「お直し」も始めました。
クリーニング用のレジが2台あり、そこはそれなりに混んでますが、お直しカウンターは、ガラ空きです。(うしろの作業台では、お姉さんがそれなりに忙しげに作業してます)このクリーニング屋さんのBPR(業務改善)を検討するとして「評価軸」を出してみたいと思います。
早速、お得意の思考パターン=「プロセス」で考えてみます。
- 入店対応
- お客様登録
- 品物確認(枚数確認、種類別に分類)
- レジ入力(形状、色別に入力)
- 金額提示
- 割引確認(ポイント、ハンガー割引)
- 代金受け取り
- タグ付け
- 収集車に引き渡し
(ここまでが受付処理)
続いて、これらの「プロセス=処理」をどういう”観点”で評価すべきかを検討します。
- 入店対応 →待ち時間
- お客様登録 →処理時間
- 品物確認 →処理時間
- レジ入力 →処理時間
- 金額提示 →正確性
- 割引確認(ポイント、ハンガー割引)→処理時間、正確性
- 代金受け取り →正確性
- タグ付け →処理時間
- 収集車に引き渡し →(特に無し)
こう見ると
- 顧客の待ち時間(お客様登録まで)
- 顧客の待ち時間(=お客様登録後の処理時間)
- 正確性(主に、金額関係)
の3つが評価軸として洗い出されます。
実際、僕の感じる課題認識として、最も大きなものが「受付までに長い事待たされてるなー」なので、この「待ち時間」が非常に大きなBPRの評価軸になると思います。
ここで再度、入店(待機)→受付(処理待ち)→清算という大きなプロセスで見て、”待ち時間”と”正確性”のどちらにあてはまるか整理してみましょう。
- 入店(待機):待ち時間
- 受付(処理待ち):待ち時間、正確性
- 清算:正確性
となってきます。
ここまでが「プロセスで考えた」という事になると思います。この時点でも、待ち時間を短縮するためにできることは、ある程度洗い出せています。
まずは、プロセス改善をちゃんと考える
僕なら、お客様登録の前に「品物確認」をしてしまうと思います。それは、正直、誰でもできる作業なので、
- お直し担当のお姉さんがお手伝いする
- お直し受付カウンターで、客が自分でやる
のどちらでもいいんじゃないかな、と思います。
ワイシャツを「色別に分ける」とか「向きを揃える」とかを先に行っておけば、それだけで、後ろの「品物確認」「レジ入力」の効率が上がります。しかも、待ち時間も(何かしてる、という意味で)短縮されているというカタチになります。
- 入店(待機)の待ち時間
- 受付(処理待ち)の待ち時間
がどちらも短縮できていいじゃんねー、という感じです。
ただ、ここで終わると「あたりまえじゃーん」って話な訳ですから、ここから、もうひとひねり評価軸に対して発想を広げてみましょう、というのが本題なのですが、だいぶ長くなりましたので、続きは次回とさせていただきます。
関連記事:
- ”考え方”を考える:プロセス思考のススメ①
- ”考え方”を考える:プロセス思考のススメ②(今回)
- ”考え方”を考える:プロセス思考のススメ③