データサイエンティスト完全ガイド
今回は「日経情報ストラテジー」に掲載されたビデータサイエンス関連の記事を再編集した「データサイエンティスト完全ガイド」をご紹介します。
全体の構成
- インタビュー
「データサイエンティストに学ぶ分析力」の作者ディミトリ・マーカス氏へのインタビュー。
出版までの経緯や出版後のデータサイエンティストを取り巻く環境の変化を紹介。 - 事例紹介
大阪ガス、東芝、アメリカン・エキスプレス、P&G等30近い事例を紹介。 - 経営層へのインタビュー
製造、小売り、出版等の様々な業界のCIOやCEOが自社での経営方針に基づくITの活用方法を紹介。
この本の独自性
分析担当者の日々の業務や、経営者のデータ活用に至るまでの意思決定プロセスがインタビューを通して直接語られていることが他の本にはない点です。特に「データサイエンティストと呼ばれる人たちが日頃どんなことをしているのか」を垣間見ることができるのがこの本の特徴ですね。
データサイエンティストと言われると最先端のツールと数学知識を駆使して、PCと向き合いデータを分析するという姿を想像してしまいます。ですが実際にはこのイメージよりもっと泥臭い仕事も多いことがわかります。
例えば、現場に出向いて困っていることをヒアリングをしたり、分析に必要なデータをかき集める為に色んな部署を説得して回ったり、分析結果を活用するよう経営陣に訴えたりと分析業務に携わる人の仕事の幅広さを知ることができます。
そして、幅広いからこそデータサイエンティストは個人ではチームであることの必要性がより深く理解できます。
感想
雑誌感覚で手軽に読める一冊です。
他の本にはないデータ活用事例多くありますが、一方で「これってデータ分析って言えるのか?」というものも少しあります。
IT活用とデータ分析が混同してしまうかもしれませんので、ビッグデータやデータサイエンスといった言葉の定義や基礎的な知識を身に付けた上で読むことをオススメします。