本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)
目次
Google アナリティクスのそれぞれの指標は何を表していて、何を読み取れるのかを考える
本稿では、Googleが提供しているアクセス解析ツール「Google アナリティクス(Analytics)」における指標である「ページビュー」「セッション」「ユーザー」について解説を行います。尚、本稿の内容は執筆時点(2015/06/30)のものです。今後、Googleアナリティクスの仕様に変更が加えられる可能性があることをあらかじめご了承ください。
ページビュー
ページビューとは、Webサイト内のページが何度閲覧されたかを表す指標です。この指標では、「どのような組み合わせでページが見られたか」は区別されません。つまり、ページAが10回閲覧されても、ページA・B・C・D・Eがそれぞれ2回ずつ閲覧されてもページビュー数は「10」となります。
セッション
セッションとは、サイトを訪問してから離脱するまでの行動をまとめて1回とみなす指標です。後述のユニークユーザーとは違い、同じユーザーからの複数の訪問は、そのまま複数回としてカウントされます。Google アナリティクスでは、30分間操作がなかった場合にセッションが終了した(Webサイトから離脱した)と見なされます。この場合の操作とは、ページ遷移やファイルのダウンロードといったものです。もう一つのケースとして、日をまたいだ場合もセッションが途切れます。23:59までと翌日00:00からでは、別のセッションとして見なされ、計測されます。
ユニークユーザー
Google アナリティクスが導入されているWebサイトに来訪した際には、Webブラウザにクッキーという情報が付与されます。このクッキーが保持されている間は、同一ユーザーであると見なされますので、何度サイトを出入りしてもユーザー数は「1」となり、加算されません。実は、セッションやユニークユーザーについては、上記とは違った集計のされ方をする特殊なケースがありますが、ひとまずは上記の内容を理解しておけば問題ないでしょう。
3指標を応用して、更にユーザー行動を把握する
これら3指標を用いることにより、更にユーザー行動を理解する一歩につながります。例えば「ページビュー÷セッション」で一度のセッションあたり何ページが閲覧されているかが分かります。Googleアナリティクスでは「ページ/セッション」という指標として確認することが出来ます。この値があまりに小さいと、一度の来訪でほとんどページを見られていないことになります。このことから、「自然検索やWeb広告で呼び込んでいるユーザーの興味・関心とWebサイトの内容がかけ離れているのではないか」という推測を行い、Web広告のターゲティングを変更、または、Webサイトにコンテンツを追加するといった改善施策に繋げることが出来ます。
考えを持って数値を確認することが重要
今回ご紹介した3指標は単体でみても重要なものですが、上記のように指標同士を組み合わせることで新たな知見を得ることが出来ます。今回、ご紹介していないものを用いた組み合わせ指標というものも多数存在しますが、常にその組み合わせがどのような指標となるのか、ということを考える必要があります。単体・組み合わせを問わず、数字が増えたことや減ったことに一喜一憂するだけではなく、「指標の仕組み、何を表しているのか、何を読み取れるのか」といったことを考えながら数値をチェックすることが重要です。
【連載記事:Google アナリティクスとは】
- なぜアクセス解析ツールの定番なのか
- どんな機能を持ち、何が出来るのか
- 基本指標 「ページビュー」「セッション」「ユーザー」を理解する (本稿)
- 基本指標 「コンバージョン」を理解する