マグネット商品とは:顧客を店の中へと"引き寄せる"商品|データ分析用語を解説

AUTHOR :   ギックス

本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

「マグネット商品」は集客力のある商品。お店は「マグネット商品」を活用し、売上を伸ばそうと努力している

マグネット商品とは

マグネット商品とは、小売店舗において集客力のある商品のことです。顧客を店の中へ”引き寄せる”ことから「マグネット=磁石」と呼ばれています。
例えば、コンビニでは、飲料や弁当・おにぎりがマグネット商品と言えるでしょう。多くの人にとって、コンビニへ行く目当ての商品は「飲み物」や「食べ物」だと考えられます。
スーパーではどうでしょうか。「食材」が目当てでしょうが、これでは範囲が広すぎてマグネット商品とは言えません。スーパーの中の数ある食材の中で、多くの人が買いに行きたいと思う商品、それは「特売商品」です。新聞の折込チラシの特売商品を見て、そのスーパーに出かける人は少なくないでしょう。ある決まった特定の商品ではありませんが、特売商品は「マグネット商品」であると言えます。

マグネット商品の配置場所は重要

一般的に小売業者では、マグネット商品を店舗内のどの位置に配置するかが重要であると言われています。
店の中へ引き寄せる顧客の数を増やすためにマグネット商品を利用する場合は、店舗の入り口付近、外からも見える場所に置きます。突然雨が降り出した日の「傘」は好例でしょう。傘を店舗の入り口付近に置くことで、傘を必要としているお客さんを店内に呼び寄せることができるでしょう。
一方、店の中で顧客に買ってもらう商品を増やすために、マグネット商品が使われる場合もあります。例えば、コンビニでは、飲料やお弁当類はたいていお店の一番奥に配置されています。これは、”目当ての商品”を顧客が買いに来たときに、店の奥まで入ってもらい、その奥まで行く途中にある商品もついでに買ってもらおうと考えているためです。

POS分析におけるマグネット商品

このように、マグネット商品の配置場所は重要です。また、マグネット以外の商品を、いかにマグネット商品と一緒に買ってもらうかを考えることも重要です。このマグネット商品の活用を考えるうえでPOS分析が役立ちます。
そもそも自店舗にとって何がマグネット商品となっているかわからない場合、POS分析で商品ごとの販売個数を見ることでどの商品が人気商品であるか知ることができます。分析を、日ごとや時間ごとに行えば、「週末にマグネットになりうる商品」や「深夜にマグネットになりうる商品」といったことも明らかにすることができるでしょう。必ずしも『よく売れる商品=マグネット商品』ではないかもしれませんが、ある程度の傾向をつかむことができるはずです。
また、POS分析の一種であるバスケット分析では、マグネット商品とどの商品が一緒に買われやすいかを知ることもできるでしょう。一緒に買われやすい商品をマグネット商品の近くに配することで、もともとマグネット商品だけを買いに来た顧客にも、他の商品を一緒に買ってもらうことができるかもしれません。
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