本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)
マスタテーブルを見極めると「分析」し易くなる
前回の記事「データベースの正規化」では、レシートから作成した”トランザクションテーブル”を「正規化」によって4つのテーブルに分けました。
この4つのテーブルのうち、1の店舗ごとのテーブルと4の商品ごとのテーブルについて、今回はより詳しく見ていきたいと思います。
マスタテーブル(再掲)
1の店舗ごとのテーブルと4の商品ごとのテーブルを再掲します。
1. 店舗ごとのテーブル
4. 商品ごとのテーブル
これらのテーブルは、顧客が商品を購入して、購入商品情報をレジスターで入力しても、データが追加や変更されることはありません。
1の店舗ごとのテーブルですが、今回はレシートからこの表を作りましたが、お店側としてはこのような店舗に関する情報は開店した時点からわかっているはずです。また、住所や電話番号などの情報はめったに変わることはありません。
一方の4の商品ごとのテーブルについても、商品名や商品単価のテーブルは、お店側としては商品を入荷した時からわかっている情報になります。
このように、ある一定期間内容が変わらない、基礎的なデータのことをマスタデータ、またマスタデータを格納したテーブルをマスタテーブルと呼びます。
企業内データベースなどで、業務を遂行する際の基礎情報となるデータのこと。また、それらを集約したファイルやデータベースのテーブルなど。単に「マスタ」と省略するのが一般的である。
出所:マスターデータとは|master data|マスタデータ – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
今回の1のテーブルは店舗についてのマスタテーブルなので「店舗マスタ」と呼び、4のテーブルは商品についてのマスターテーブルなので「商品マスタ」と呼びます。
実際には、レシートに記載する情報をマスタテーブルから取得している
今回、レシートから柵瀬した”トランザクションテーブル”を正規化することによって”マスタテーブル”を作成してみました。しかしながら、実際には、お店にあらかじめマスタテーブルがあるはずです。
今回は、わずか3枚のレシートから”マスタテーブル”を作成したので「店舗マスタ」には2つの店舗の情報、「商品マスタ」には11個の商品しかデータがありません。しかし実際には、セブンイレブンのPOSシステムには展開している全店舗についてのデータが「店舗マスタ」に、取り扱っている全商品についてのデータが「商品マスタ」にきっと格納されているでしょう。
そして、これらのマスタテーブルを参照し、「店舗マスタ」からは店舗の住所や電話番号を「商品マスタ」からは商品名や商品単価のデータを取得することによって、レシートに情報を記載しているはずです。