本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)
レシートに記載の情報を「階層」で考えると中身が理解しやすくなる
前回の記事「レシートにはどのような”POSデータ”が記載されているか?」では、レシートに記載されている項目を列挙してみました。
(1) 企業名
(2) 店舗名
(3) 店舗の所在地
(4) 店舗の電話番号
(5) レジ番号
(6) 購入日
(7) 購入曜日
(8) 購入時刻
(9) 責任者?
(10) 購入商品名
(11) 購入商品単価
(12) 購入商品個数
(13) 購入商品ごと売上金額
(14) 購入商品ごと割引額
(15) 値引前合計売上金額
(16) 合計値引額
(17) 合計売上金額
(18) 消費税額(内税)
(19) 支払方法
(20) 支払額
(21) お釣り
(22) 支払方法の詳細
(23) キャンペーン情報
このように、数多くの情報がレシートに記載されていることがわかりました。
今回の記事では、これらの項目をデータの階層ごとに分類してみます。
レシート記載項目の分類
この2つのレシートで合わせて23種類の情報がありましたが、前回も触れたとおり(23) のキャンペーン情報は購入時にレジスターで登録されたデータではありません。
これを除いた22個の項目は以下の3つに分類することができます。
1. 店舗ごとの情報
22個の項目のうち(1)~(4)の項目は、「どの店舗で買ったか」を示すデータです。
これらのデータは、その店舗がその場所に存在し続けている間は基本的に不変の情報です。
いつ来ても同じ店なら同じ情報が印字されることになります。
2. レシートごとの情報
レシートの(5)~(9)および(15)~(22)の項目は、レシートに1つだけの情報です。
(5)のレジ番号は、買い物ごとに変わる場合があるので、「いつ来ても変わらない情報」ではありません(店舗にレジが1つだけしかない場合を除く)。とはいえ、決済を2つのレジですることはありえませんので、レシートあたりに1つだけの情報になります。
同様に、(6)~(8)の「いつ買ったか」や、(15)~(22)の「全部でいくら払ったか」や「どのように支払ったか」といった項目もレシートごとに1つだけの情報です。
3. 購入商品ごとの情報
(10)~(14)の情報は、購入した商品の情報であり、1枚のレシートに1つだけとは限りません。コンビニでは1品目だけ買うということもあるかもしれませんが、スーパーなどでは複数の商品を購入するのが一般的でしょう。これらの項目は、商品ごとにまとまったデータになります。
このようにレシート上には、”階層”の異なるデータが記載されています。この”階層”の違いが、POSデータのデータベースの構造を考える上で重要になってきます。これをふまえて、次回はレシートに記載されている情報がどのような形でデータベースに格納されているのかについて考えてみたいと思います。