より精緻なレベルで商圏分析や会員分析が可能に!
先日、Tableau 9.2がリリースされ、特に地図機能に大きなアップデートがありました。本記事では、そのアップデートの1つである「色塗りマップが日本の郵便番号に対応した」ことについて、紹介いたします。
なお、Tableau 9.2のアップデートの全容については、Tableau Japan様のブログ記事に分かりやすくまとめられておりますので、併せてご参照いただければと思います。
都道府県レベルのデータしかバンドルされてなかった…
Tableauの色塗りマップを使用することで、非常に分かりやすい形でデータを可視化できます。例えば、都道府県ごとの就業人口を可視化すると下図のようになります。やはり、東京近郊、愛知、大阪あたりの就業人口が突出して多いです。また、北海道の就業人口が意外と多く、千葉と同程度でした。
このように、Tableauの色塗りマップは非常に便利な表現方法なのですが、これまでのTableauには都道府県までのデータしかバンドルされておらず、市区町村レベルなどのそれよりも細かいレベルで可視化したい場合には、そのレベルの色塗りマップ用のデータを自前で用意する必要がありました。
郵便番号(上3桁)レベルの色塗りマップが作成可能に!
しかし、今回のアップデートから、日本の郵便番号レベルの色塗りマップ用のデータがバンドルされるようになりました。例えば、下図のように、郵便番号ごとに会員数を可視化するといったことができるようになり、都道府県のレベルよりも一歩踏み込んで分析することが可能になりました。
ただし、現在のところ、色塗りマップは、日本の郵便番号の上3桁レベルまでしか対応していないので注意してください。お手持ちの郵便番号データが7桁である場合は、上3桁のデータのみを抽出し、それを郵便番号として指定する必要があります。なお、既にTableauに7桁の郵便番号のデータを取り込んでいれば、『LEFT([membership_zip_code], 3)』と記載した計算フィールドを作成するだけで用意できます。
色塗りマップが郵便番号に対応したことで、これまでより一歩踏み込んで、商圏分析や会員分析を行うことができるようになりました。但し、まだ郵便番号の上3桁レベルまでしか対応されておらず、今後のアップデートで7桁の郵便番号にも対応することを期待しています。
萩原 亮(はぎはら りょう)
金融業勘定システム・流通業管理会計システム・ゲームログ集約/分析システムなどの構築・運用や、SNS/ゲームログの分析を経験し、現職。現在は Business Analyticsチームの一員として、データを可視化してアブダクションする業務に従事。今、興味をもっているツールはTableauとQuickSight。お気に入りのサービスはRedshift。