「考える総量の最大化」に寄与するために
本日、2018年12月12日で株式会社ギックスは、創業から丸6年を迎え、7年目のスタートを切りました。
2012年12月の創業期のギックスは、3名の戦略コンサルタントが在籍する会社でした。6年経った現在も当時と変わらず「経営課題の解決」に取り組んでいますが、そのための手段として「データを ”存分に” 活用する」ということを組織・チームとして実現できる体制が整いました。ここに至るまで、多くのクライアント様、ビジネス・パートナー様に支えられてきました。この場を借りて御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
また、本日、日本ユニシス株式会社(以下、日本ユニシス)との業務提携も発表されました。先日、サービス提供開始を発表したクレジットカード会社様向け顧客分析サービス「gram(グラム)」においては、大日本印刷株式会社にも販売活動等にご協力いただいております。このような協業・提携を積極的に推進し、今後も、引き続きビジネス拡大を加速していきたいと考えております。
分析ケイパビリティの強化
ギックスの主要な提供サービスである「データ活用診断」は、「クライアント企業の実態をつまびらかにする」ことから始まります。事業構造を理解し、利益を生み出すビジネスのメカニズムを解き明かし、その鍵となる要因(キードライバー)を見つけ出すわけです。
戦略コンサルティングの王道ともいうべき業務経験・知識に基づく仮説思考で課題抽出・解決策の模索を行う人間系アプローチに加え、機械学習や形態素解析、数理最適化、グラフ理論などの分析手法を用いることで、現実世界をデータの世界に写し取り、そこに潜む真理を探し出そうと取り組んでいます。
また、この領域においては、「分析によって”真理”に光を当てる」ことをミッションとして新設した部門:Enlightening Division が中心となり、先日発表したDataRobot Inc. との業務提携なども含めて、データ活用診断の高度化活動を推進しています。
価値提供の多様化を促進
このような社内の技術領域拡大に伴い、ギックスの価値提供方法も多様になってきました。そうした新たな形での価値提供を推進・実行する部門として Enabling Division を設立しました。
仕組みの提供
特徴的な取り組みとしては、クライアントのご要望に応じて、個社の状況に合わせた分析方針を仕組みに落とし込んだり、定型的な分析ツールをご提供することが挙げられます。この取り組みにおいては、株式会社ベーシック、株式会社ゼンアーキテクツに強力にバックアップいただいています。また、ゼンアーキテクツCEOで、日本を代表するTOP Architectである岡大勝氏には、技術顧問としてご参画いただいております。
仕組み化のご支援
ギックス独自の分析手法に基づいて、データ活用診断を行うことにより、顧客の課題が浮き彫りになり、また、その課題の解決策が明らかになっていきます。その際、場合によっては、定型的な分析を繰り返し行い、それに対する対策を継続的に考え、実行していきたい、というニーズに直面することがあります。
そういったケースでは、ギックスの分析手法を内包したツール・システムを個別企業様向けに構築・ご提供することにも、取り組んでいます。GCP(google cloud platform)、AWS(Amazon Web Service)、Azureといったクラウドサービスを用いて、動的な分析を継続的に行うことを可能とします。
アプリケーションによる価値提供
あるいは、先日リリースしたクレジットカード会社様向け顧客分析サービス「gram(グラム)」のように、コンサルティングプロセスの一部分を切り出して定型化し、より広範なクライアントに、簡易且つ迅速に価値提供が可能とすることにも取り組んでいます。
顧客横断・業界横断での価値提供
上記のような取り組みは、クライアント企業の競争力強化に取り組む活動です。コンサルティングの本分ですし、我々の主戦場は、今後もこの領域であることは間違いありません。
その一方で、新たな取り組みにも力を注いでいます。これは、7年目を迎えた私たちの、大きなチャレンジです。
日本ユニシスとの業務提携
冒頭でも述べたように、本日、日本ユニシスとの業務提携が発表されました。
今回、日本ユニシスとギックスが包括的に提携することにより、ギックスが持つお客さまの経営課題を解決に導くための現状把握・課題検知・解決策導出を可能とするデータ分析ノウハウと、日本ユニシスが持つビックデータ分析やAIなどの技術力、エンタープライズ領域での信頼性の高いサービス提供力を融合させ、日本ユニシスが長年培ってきた顧客基盤に対し、付加価値の高いサービスの創出を目指します。
具体的な提携内容は、以下のとおりです。
①共同プロジェクトの設置
日本ユニシスとギックスは、決済、流通、金融、交通分野などの市場課題や、個別の企業が持つ課題テーマごとに共同プロジェクトを設置し、データアナリティクスビジネスの共同検討を開始します。②データアナリティクス関連サービスの整備・提供
共同プロジェクトの成果は、「Rinza®」のデータアナリティクス関連サービスとして提供します。(順次提供予定)
- 安全なデータ預かり/分析環境の運営などのマネジメントサービス
- マーケティング分野におけるデータ利活用サービス
- 市場構造/事業構造の可視化サービス
- マーケティングデータ流通サービス
③人財交流
データを活用し、ビジネス成果を創出していくためには、戦略的視点を持つデータストラテジストや分析能力を持つデータアナリスト、それと連携するアナリティクスアプリケーション開発人財、データ分析基盤人財が融合することが重要となります。
それらが融合したスペシャリストチームを編成・育成すべく、両社人財の交流と相互育成を2019年1月から開始します。
この業務提携は、私たちがこれまで取り組んできた「個別クライアントの競争力強化」という枠を越えて、クライアントの所属業界、あるいは、その業界をも横断して、市場全体に対する価値提供を促進することを目指しています。また、その活動の先には、生活者の皆様の利便性向上という非常に大きなインパクトが期待されています。
このような取り組みをスタートアップ企業が単独で行う場合には、先述した【gram(グラム)】のような ”特定業界への部分的な価値提供活動” に留まらざるを得ません。しかし、今回、日本ユニシスに、ギックスの「コンサルティングの思想」すなわち「データは、経営課題解決のためにこそ用いられるべきである」という考え方に共感していただいたことで、このような大きな挑戦を行うことができました。
この挑戦における成功の鍵は、日本ユニシスの強みである【安定的な情報インフラの構築・維持能力】と【高度な分析を可能とする技術基盤】に、私たちギックスが多様なクライアントワークの中で培ってきた【深いビジネス理解】と【ビジネス成果創出のためのデータ活用ノウハウ】を組み合わせていくことだと考えています。
今後の活動について
2018年の年始のごあいさつでもご紹介した通り、ギックスは「世界の考える総量の最大化」を実現すべきビジョンとして掲げています。すなわち、「世の中のひとりひとりが、より多く考える世界」を実現していきたいと考えているのです。
そして、その実現のために、2018年は「分析サービスの提供による思考インプットの提供」「機械学習等を活用した思考ステップの代替」「Intelligenceの提供による、思考の深さ促進」に注力していきたいと述べました。
2018年(および、今後の数年間)は、まずは局地戦を戦うことに決めました。それは「既に考えている人達の支援」です。
提供し得るサービスとしては
- ギックスの根幹をなす「分析サービス=Informationの提供」 ※サービス名称:データ活用診断
- そのInformationを継続的に、クライアント社内で作り出し続けることを可能とする「分析の仕組み構築」
- 「機械学習等の思考支援サービスの活用」
- (Informationだけではなく)「Intelligence(示唆・知恵)の提供」
- 情報を作り出すプロ、すなわち「Data Scientist の育成」
- 情報を読み解くプロ、すなわち「Data Artist の育成」
になります。
ここで述べたことの実現に向け、個別クライアントに向けたサービス提供において、機械学習や数理最適化、グラフ理論などの分析手法を積極的に取り入れてきた1年間となりました。
こうした技術・分析手法のビジネス利活用の継続に加え、今後は、日本ユニシスとの業務提携や、gramサービスの提供のような弊社の価値提供領域の一層の拡大に積極的に取り組んでいきます。