(秘密に迫る編)Windowsスティック型PC m-Stick MS-NH1を使ってみた ~ライセンス無料? Windows 8.1 with Bingってなんだ!?~/ニュースななめ斬りbyギックス

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驚異的な価格は徹底したコスト削減。力不足は工夫でカバーできる。

前回m-Stick MS-NH1の導入についてご紹介しましたが、今回は、低価格の秘密と、より快適に使う方法について考察していきます。

なぜ、そんなに安くできるのか

なぞOSのWindows 8.1 with Bing

みなさんは、Windows 8.1 with Bingというものをご存知でしょうか?なんと、インストールされている「Windows」は、ライセンス料無料のWindows 8.1らしいのです!

Microsoftの公式サイトからWindows 8.1 with Bingについて調べても情報はなく、正式なことは分かりませんが、幾つかのサイトで得た情報では、Internet Explorer(IE) 11の標準検索エンジンをBingに設定設定されているだけで、通常のWindows 8.1と全く同じらしいのです。もちろん、IEの検索エンジンは、ユーザー設定可能ですし、別のブラウザをインストールすることも可能です。

Windows 8.1 with Bingは、低価格PCにインストールして提供されることが目的のようで、CPUなどのハードウェアの制限があるようだが、流動的に変えているようで、詳しいことは分かっていないとの事です。

パソコンの価格の大きな割合を占めるOSのライセンス料が無料になったことが、低価格の1番の秘密と言って良いのではないでしょうか。

部品の単純化

ちょっと昔のパソコンなら基盤(マザーボード)の上にCPUやメモリ、ハードディスクなどの部品が接続されて、やっと1つのパソコンと機能していました。

しかし、近年、部品は、どんどん小型化され、ハードディスクは、磁気ディスクからフラッシュメモリに移行してきています。そのため、1つの基盤の中にCPUやメモリ、そしてハードディスクでさえ機能として含んでしまうことは珍しいことではありません。

これによって、生産ラインが単純化され、近年の普及版PCの価格競争が激化したと言えます。

部品の流用

m-Stick MS-NH1のパッケージの内容をきちんと見ると、本体以外の部品は全て「m-Stick MS-NH1のために開発されたものではない」ことが分かります。特に明確なのは、電源ケーブルとACアダプター。これは、USBケーブルとスマホでも使えるUSBポートを持ったACアダプターです。これらの流用できる部品を他社に任すことで、無駄な開発費と在庫リスクを回避しています。

より快適に使おう

接続先は、HDMIじゃなくてもOK

m-Stick MS-NH1を購入して、PCディスプレイに接続しようとしたらHDMIがない! あるいは、テレビに接続しようとしたらHDMIが既に使われている!!購入者の何パーセントかは、こういう事態に直面することでしょう。

弊社でも同様の事情が発生しました。

会議室のディスプレイにPCを接続するメンバーには、VGA派とHDMI派がいるために、常にディスプレイにPC接続用のケーブルが繋がっています。ということは、HDMIポートをm-Stick MS-NH1で占有することは、非常にマズい状況です。

では、どうするか。

AmazonでHDMI→DVI変換ケーブルを購入し、m-Stick MS-NH1をDVI接続することで解決を図りたいと思います。

HDMI→DVI変換ケーブル

ディスプレイ背面は、こんな感じ。

残念ながら音声は出なくなりましたが、動作には全く問題なしでした。オフィスでの使用を考えた場合、音声を出す業務は、滅多に発生しないため問題ないと思います。

無駄な視覚効果を切ろう

m-Stick MS-NH1は、メモリが2GBと固定です。従って、メモリをどれだけ節約するかが重要になってきます。軽めのセキュリティソフトを使用することや、無駄なソフトをインストールしないことは当然ですが、Windowsの視覚効果を切ることでメモリの節約になります。特にアニメーションの視覚効果の無効は、普段の見た目を変えず、動作をクイックにできるため、おススメですよ。

ちなみに、視覚効果の設定は、コントロールパネルからシステム画面を表示し、[システムの詳細設定] → 詳細設定タブのパフォーマンス[設定]で、設定可能です。

今後のWindows搭載スティック型PC

現在、日本において、m-Stick MS-NH1のようなWindows PCは、他には存在していません。しかし、他のメーカーが安価な類似商品を出すのも時間の問題ではないでしょうか。

今後、新しいAndroid搭載のGoogle TVが発売されたとしても、値段的、機能的、そして操作的に大差をつけない限り、世間はWindows搭載のスティック型PCを選ぶのではないかと思います。やはり「Windows」というデファクトスタンダードの力は、対応するソフトの豊富さ、メーカー保証の安心感、ネームバリューによる信頼感などの点から、いまだに大きな影響力を持っていると考える次第です。

次回は、実際、使用して気付いたスティックPCの熱対策について、CPU温度を指標にして、安価な対処方法を解説します。

【以下連載記事】
1. (SetUp編)Windowsスティック型PC m-Stick MS-NH1を使ってみた
2. (導入編)Windowsスティック型PC m-Stick MS-NH1を使ってみた
3. (秘密に迫る編)Windowsスティック型PC m-Stick MS-NH1を使ってみた~ライセンス無料? Windows 8.1 with Bingってなんだ!?~
4. (”熱暴走”と戦う編)Windowsスティック型PC m-Stick MS-NH1を使ってみた
5. Intelが高性能スティック型PCを発表 ~競合メーカとスペックも価格も別格~(2016.02.03 UPDATE)

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