ギックスの本棚/Excel&Power BIによる企業データ分析入門(日経BP社)

  • f
  • t
  • p
  • h
  • l
eyecatch_bookshelf_TechAndScience

Power BIのできることを知り、操作方法を学ぶ入門書

弊社ではこれまでPower BIの導入方法や使い方を紹介してきましたが、本書は、Power BIを利用して、ビジネスデータ、ビックデータを分析するという切り口でその手順を紹介しているPower BIの解説本です。情報が一冊にコンパクトにまとまっていて、かつ画面を豊富に使っての詳細手順が紹介してありますので、Power BIの入門書としておススメです。

本書で学べること

本書の構成は

  • 第1章:Power BIとは
  • 第2章:Power BIで企業データを分析する
  • 第3章:Power BIでビッグデータを分析する
  • 第4章:Power BIを設定する

となっています。

第1章ではPower BIの概要が紹介され、また第4章ではPower BIの設定方法が解説されています。弊社でもこれまでPower BIの使い方や導入方法を紹介していますので、第1章、第4章は弊社の記事と合わせて読んでいただくとより理解が深まるかと思います。

本書は、第2章と第3章がメインコンテンツです。第2章では企業データを分析する10の分析シナリオが紹介され、そのうち3つのシナリオについてはサンプルデータを使った分析の詳細手順が解説されています。第3章は、Webへのアクセスデータを使ってその取り込み、加工、分析の手法が紹介されています(3章はサンプルデータなし)。

今回は、弊社にとっても親和性の高い第2章の内容を紹介していきたいと思います。

10の分析シナリオと使う機能・必要なツールの関係性

本書では、企業内で特に活発にデータ分析をしている部門は、経理・経営企画部門、営業・マーケティング、仕入れ・生産の3つの部門とし、その3つの部門で実施される代表的な10のシナリオを紹介しています。その分析シナリオと使うエクセル/Power BIの機能、およびその機能を使うために必要なツールの関係性を纏めると以下のようになります。

上記10個のシナリオについては各々簡単に紹介されています。その上で、上図で黄色でハイライトした「売上予算・見込み管理」「キャンペーン効果測定」「需要予測」の3つのシナリオは、サンプルデータを使って具体的にPower BIで分析手順を追いながら詳細に説明する構成になっています。

黄色のハイライトがついているものは、全てPower BI群の機能で、その内訳は、”Power Query”、”Power Pivot”、”Power View”、”Power Map”、”データマイニング内の予測”となっていますね。つまり、この詳細な分析手順を追っていけばPower BIの基本機能の使い方とできることは知れるという仕立てになっているわけですね。

サンプルデータを使った実習でツール操作の取得/復習ができる

私もサンプルデータを使い、手元のPower BIで実際に「売上予算・見込み管理」「キャンペーン効果測定」「需要予測」の3つのシナリオの手順を追いかけて実施してみました。かかった時間は20分程度。

私は普段からPower BIを利用しているので、多くの手順・機能は知っていましたが、時々知らない使い方もあり、できる操作の引き出しを増やすことができましたし、クイックにできる復習として役に立ちました。

私と同様にすでにPower BIを利用している方にも有益ですが、むしろこの本はPower BIをこれから始めたい人にとって更に役立つと思います。所要時間はもう少しかかるかもしれないですが、具体的な手順をクイックに追いかけると、Power BIでできることを知ることができ、ご自身の分析にどのように活かすかを考えるきっかけになると思います。

Power BIに興味をお持ちの方はぜひ本書を手に取って、具体的な演習を実施してみてはいかがでしょうか。

【弊社のPower BIに関する記事一覧はコチラから】

Excel&Power BIによる 企業データ分析入門

 

  • f
  • t
  • p
  • h
  • l