基礎から学ぼう!長並列型仮説思考(第3回):長並列型仮説思考とはなにか 〜初デートのケーススタディから考える!
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- POSTED : 2014.06.11 12:02
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デートをプランすることは長並列型仮説思考を使っている!
今回は皆さんにとっての感心事である「女の子(もしくは男の子)とデートする!」と言うシチュエーションのケーススタディに入ります。前回はデートの時のお天気はどうなるかな?と言う状況仮説の立案をケーススタディとしてやって頂きました。複数のインプット情報をもとに、長並列型仮説思考を用いて、デートの時の天気の予想(=天気という状況仮説の立案)が「お天気はおそらく降水確率30%くらいで、降ったとしても雨はパラパラ程度になりそう。」と言うことだったとします。その際に、皆さんは「そら・あめ・かさ」の「かさ」と言うアクション(=打ち手仮説)に対してどのように考えますかと言うことをケーススタディとしてやってみましょう。
ケース2:打ち手仮説の立案
今は朝の8時。
今日は10時から大好きな女の子と代々木公園でピクニック的な初デート。
ルンルン気分で準備中。
色々と心配事は付きないけど、、、
お天気はおそらく降水確率30%くらいで、降ったとしても雨はパラパラ程度になりそう。
問い:
この状況に対して、
皆さんならどうやって最善の仮の答えを出しますか?
打ち手仮説を検討して下さい。
いきなり打ち手を考えちゃいますか?
このように問われると、傘と言うアクションの中で最善の策をまずは考えはじめることが多いと思います。傘というアクション、つまり打ち手仮説の立案には論理的に考えると図のような形になるでしょうか。
傘を持っていくか、行かないか。行くとしたらどんな傘か。どんな傘を持って行くか、また持っていかない場合もその理由とか判断の前提がありますが、論理構造としては上下は少し変えてありますが、持っていかない場合だけは少し理由を記載してみました。とりあえず、このように問われれば、このような回答になるでしょう。ですが、そもそもこの問いが正しいのでしょうか?
ちょっと待って!!「答えるべき問い」ってなんだろうか?
答えるべき問いを設定してみる
雨が降るかもと言う状況仮説に対して、「答えるべき問い」は何でしょうか? 実は「問い」の中に皆さんの前提条件も入っています。
- 自分が濡れないためには?
(髪型崩れない? 靴まで濡れちゃ嫌?) - 彼女が濡れないためには?
- 傘が邪魔になりたくないためには?
当然同じ人でも、「問い」に応じて仮の最善の答えも変わってくるのではないでしょうか。
では、問いの設定のバリエーションはどの程度考えていくのでしょうか? 雨が降るかもと言う状況仮説に対して、今回の「答えるべき問い」は何でしょうか? 仮に大好きな女の子とのデートを成功させる事を目的にした場合に、あめと言う状況仮説に対する最善の仮の答えはなにか?から、あめと言う状況仮説の時に、大好きな女の子との初デートを成功させるにはどうすべきか? と言う打ちて仮説を問うことになります。
ここで更に理屈っぽく行きましょう。(だからコンサルは嫌ですよね。笑) じゃあ、成功とはなんでしょうか?
成功の定義をこうしてみましょう。「相手に楽しかったと思ってもらうには?」こちらは、顧客ニーズベースの日本人的な問いだと思います。笑
外資的な考えで行ってみましょう。笑 おそらく、「相手と次のアポイントを取り付けるには?」とか、「相手との(物理的な)距離感を縮めるには?」などと、なんか営業のステージ管理のように、少しでも相手とのステージを上げていくアメリカのパイプライン管理的な進め方になると思います。笑
では、改めて以下の問いになった際に、みなさんの最善の仮の答えはどのようになるでしょうか?
問い:
「お天気はおそらく降水確率30%くらいで、降ったとしても雨はパラパラ程度になりそう。」と言う状況下において、初めてデートする大好きな女の子と効果的に(物理的な)距離感を縮めるための最善の打ち手は何か?
ここで仮の答えを考える際に、シチュエーションに応じて答えが変わる場合もあります。デートをする相手の子が傘を持ってくるのか、持ってこないのか。「お天気はおそらく降水確率30%くらいで、降ったとしても雨はパラパラ程度になりそう。」と言う状況仮説ですが、あめが降るのか、振らないのか。これをかっこ良くコンサルタントらしくマトリックスでまとめてみますが、実は最善と思われる打ち手仮説はどれも同じ解になります。笑
答えるべき問い、「相手との距離を縮める」に答えるなら、あめが降った時にはアイアイ傘に持ち込むという作戦を取りたいから、折畳み傘をカバンに忍ばせる一択になります。笑
では、更に問いを進めてみましょう。
問い:
好きな女の子と初デートでアイアイ傘をする シチュエーションになった時に、どうすべきか?
個人的には「相手だけ濡れないようにして、あえて自分は少し 濡れて“いい人”を演出して歩く」と言う状況に持ち込み、相手の出方を待つというのが最善の仮の答えになりますが、笑 例えばこの仮の答えを決めようとしたらどのようなインプット情報が必要になりますか? 女の子の友達にその子の性格を聞いてみる、出身県や出身高校から最善の答えを探るなど、そういった手も考えられます。これが世に言われている、仮の答えの候補を立てて、そのための検証方法を考え、必要な情報を得ることにより、早期に仮の答えの確度を高めていくという行為になります。初デートに対する最善のアクションを考える、つまり最善と思われる打ち手仮説を考えるという状況においては並列のインプット情報を活用しながら、多面的に仮説を立案していくことができると思います。こういうことをビジネス分野でも適用して、答えるべき問いを設定し、常に状況仮説の立案と打ちて仮説の立案を繰り返すことが仮説思考の強化につながります。
ただし、注意が必要なのは、デートなどプライベートな要素が強い時に仮説思考で作戦を張り巡らせると打算的な人間と思われるので気をつけて下さい。笑
「そら・あめ・かさ」と言うようなシンプルな思考プロセスにおいても、初デートというシチュエーションを絡ませることによって、なんとなく長並列型仮説思考を既に使いこなしていることにお気づき頂けたと思います。では、次回からは少し真面目な話に戻しまして、長並列型仮説思考にもパターンが2種類あるという話をしていきます。
目次
第1回:そもそも仮説ってなんだろうか?
第2回:長並列型仮説思考とはなにか 〜「そら・あめ」のケーススタディから考える!
第3回:長並列型仮説思考とはなにか 〜初デートのケーススタディから考える!
第4回:長並列型仮説思考の使い方 パターン① 情報長並列型
第5回:長並列型仮説思考の使い方 パターン② 仮説長並列型
第6回:仮説立案のプロフェッショナルに向けて
※本連載はschooにて行われた授業を元に記事化しております。
http://schoo.jp/class/660
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