オンライン予約してみた:噂のLCC 「SCOOT(スクート)」に乗ってみた①/ニュースななめ斬り by ギックス

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SCOOT(スクート)で成田-シンガポールを往復!

2013年1月に「ベストLCCオブ・ザ・イヤー」に選ばれた、話題のLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)であるSCOOT(スクート)。シンガポール航空の出資で、中長距離国際線を運行するというLCCの中では独自のポジションを取っています。4月上旬にシンガポールへの短期出張が入ったので、成田-シンガポールの往復にそのスクートを利用してみました。本日から3日連載で、スクート搭乗レポートを紹介します。まず、第一回目の本日はスクートオンライン予約編です。

スクートビズと呼ばれるビジネスクラス(=レガシーキャリアのプレミアムエコノミー相当)が安い

“効率的な運営により低価格の運賃で運航サービスを提供する”ことがサービスの根幹であるLCCですので、予約は運営コストが低く抑えられるオンライン1本でした。スクートのWebサイトに行って「マイフライトの予約」から旅程を入力すると、以下ののようなフライト選択画面が出て、搭乗便を選ぶことができます。

さすがLCCとここで驚くのが航空運賃の安さです。学生の春休みのまっただ中である4月上旬の時期ですが、エコノミークラスで税金や空港使用料を入れても約5.8万円でシンガポールを往復できます(往路18,440円+復路34,440円+保安税・施設使用料2610円x2→58,100円)。これで十分に安い感じがしますが、さらに特筆すべきが『スクートビズ』と呼ばれるスクートのビジネスクラスの安さです。エコノミークラスに2万円弱を追加した、往復約7.5万円でビジネスクラスに乗れてしまいます。

さすがにビジネスクラスとしては安すぎると感じたので、『スクートビズ』について調べてみると、シートピッチ(前の座席との間隔)が38インチ=約97cmとのことです。これは、さすがにレガシーキャリアの「ビジネスクラス」に相当するわけではなく、「プレミアムエコノミークラス」と同等のようですね。

今回の出張は、ちょうど仕事が忙しい時期だったので、往路の「成田→シンガポール」は機中でしっかり仕事しながら行きたい、復路の「シンガポール→成田」は深夜便なので機中で熟睡して、成田に到着した日は、着いて早々しっかり仕事をしたいと考えました。これらが実現できることを期待して、今回は『スクートビズ』での成田-シンガポール往復を選択しました。

全てのサービス価格が明確なスクートのオンライン予約

便を選ぶと、次は荷物の重量選択、フライト中にWiFiを搭載しているデバイスで映画などを見るサービス(ScooTV)の購入の選択、好きなコンフォートキットを選択を行います。

そして、機内食の選択です。スクートビズを選んだからか、機内食は必須で選択しなければいけませんでした。成田-台北で1食、台北-シンガポールで1食の片道で計2食が必ずついてくるというのは少し重いですが(笑)。

予約部分はこれで終了で、あとは、クレジットカードの支払条件などを入れて支払を済ませればすべて完了します。

サイトの予約画面を見ていただけるとわかると思いますが、すべてサービスが切り分けられていて、それぞれいくらで提供されるか明確に表示されているます。自分が受けたいサービスにかかる費用がわかったうえで、それを受けるか受けないかの選択ができるので、透明性が高く意思決定しやすいです。従来の航空会社のオールインクルードのサービス提供形態とは一線を画していますね。

レガシーキャリアの対応は? JALの場合

さて、上記スクートの航空運賃が想像していたより安かったので、レガシーキャリアと呼ばれる既存の航空会社はどう対応しているのかが気になり、私が普段メインキャリアとして利用しているJALの予約サイトを覗いてみました。

同じ時期、同じ区間を選択すると、いきなりダイナミックセイバーという、エコノミークラスのもっとも安い運賃だけが提示され、なんと往復36,000円という運賃とのことです。

これにはからくりがあり、次のページにいくと、最初のページで表示された36,000円は運賃額のみに値段で、それにプラスして、税金・燃油特別付加運賃などが必要ということがわかります。結局、トータルの支払額は約6.5万円ということになりました。

このWeb構成は意図的だろうと推測しますが、まず最初に税金・燃油特別付加運賃を含まない安い値段をババーンと出すのって、ちゃんとプラスに働くのでしょうか?私個人的には期待させといて落とされた感があるので、トータルでマイナスに受けてしまうのですが(笑)。

ともあれ、JALもLCCが勢力を伸ばしているこの成田-シンガポールの区間にはしっかり安い価格の運行サービスを当てていました。エコノミークラスで比較すると、価格的にはスクートのほうが7千円ぐらい安いですが、JALは直行便、スクートは台北経由という差があります。「7000円分安いという価格の効能」を取るか「直行で乗り換えがないという時間の効能」をを取るかの選択ですね。

一方で、シートピッチで「スクートビズ」と同等のJALの「プレミアムエコノミー」はどうでしょうか。JALの予約画面では以下のようになっていました。

こちらはスクートビズの約7.5万円に比して、JALはプレミアムエコノミーで運賃16.6万円に税金・燃油特別付加運賃2.8万円とプラスして約19.4万円ですね、。スクートビズのほうが圧倒的に安いです。広い空間でしっかり仕事しながらもしくは熟睡しながら移動したいということを重視するのであればスクートビズにお得感があると思います。あとは、スクートビズが、サービスなど諸々を含めレガシーキャリアと比して、どのくらいのクオリティーがあるかが論点になりますね。

では、明日からは、実際にスクートビズに乗ってみて、どう感じたかをレポートします。

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