「本番」を乗り切るためには”忘れる”→”演じる”→”牛耳る”でOK/プレゼンってなんだ?
- TAG : Strategy & Art | プレゼンのコツ
- POSTED : 2014.05.02 09:01
f t p h l
準備万端なら、”本番”は余裕っスよ
本特集では「プレゼンテーション」を成功させるための考え方を整理します。(本文中のスライドは”IDPC:国際開発を目指すプラットフォーム”が企画・運営する”第5回国際開発プランニングコンテスト”での講演内容に加筆・修正・補足したものです)
前回までで資料も完璧に準備され、リハーサルも終わりました。ここまでくれば、本番は恐れることはありません。前日はゆっくり寝てください。深酒も禁物ですよ。(最後の仕上げの「D」は、上達のコツである「終わった後の振り返り」のお話なので、次回=最終回にてご説明します)
楽しんだもん勝ち。気楽に行こう!
本番は、もちろん緊張します。それは当たり前です。でも、別にいいじゃないですか。30分か、せいぜい1時間したら終わるんです。余裕っすよ。余裕。終わってみたらいい思い出、ってやつですよ。
とはいえ、まぁ、なんだかんだで緊張するものですよね。ということで、僕が意識的にやっている「本番を乗り切るコツ」をご紹介します。
直前は「忘れて」→開始時には「演じて」→プレゼン中は「牛耳る」です。
忘れる:プレゼン直前には、プレゼンの事を忘れましょう。暗記とか無意味です。ちゃんとリハーサルしたでしょ?大丈夫、ちゃんと記憶の中に刻み込まれてます。それに、あなたには心強い味方「カンペ」があります。最悪、カンペを読めばいいんです。お茶を飲んだり、おにぎりや甘いものを食べたり、一番いい形でリラックスしてください。講演等に呼ばれている場合には、待合スペースでお茶やお菓子がありますしね!(仕事でプレゼンする時も、テンパっててもしょうがないです。好きなお菓子とか持参してリラックスしましょう)
演じる:プレゼンが始まったら、あなたは「別人」です。(聴衆をジャガイモだと思え、みたいなことを言う人もいますが、ジャガイモに向かって話すってのも変な話です。自分を「別人」だと思う、がおすすめです。)そもそも、聴衆の大半とは二度と会わないんですよ。別に、あなた自身の魅力を伝える必要はないわけですから、プレゼンの目的に合致した「理想的なキャラクター」を作り上げて、それを演じてしまいましょう。プレゼンの上手い上司・先輩や、何らかの芸能人などのキャラをイメージするのもお奨めです。ちなみに、僕が尊敬するコンサルタントの中にも演劇部出身の人が数人いらっしゃいますが、みなさん意識的に「演じて」いるとおっしゃってましたよ。
牛耳る:プレゼンというものは「あなたの独壇場」です。自分がやりやすい空気にしてしまいましょう。アイスブレイクは、聴衆の緊張を和らげるという効果もありますが、どちらかというと「スピーカーが話しやすい空気を作る」ためのものだと僕は思います。どの程度真面目に聴けばいいのか、どれくらい気構えておかねばならないのか、などの共通認識を持ちましょう。期待値コントロールをしておくのもアリです(「今回、僕は無償で来てるので、優しい気持ちで聴いて下さいね」とか)。「いやー、とても緊張してます」とか言っちゃうのも良いですよね。自社名とか部署名とかを”噛む”のとかも素敵です。その空間を「支配」してください。(大丈夫です、あなたじゃなくて、あなたの演じる「スピーカー」が、場を支配するんです。)
この3つのコツを本番当日に実行するためには、前回までにご説明した「入念な準備」が重要です。そして、その入念な準備を経て完成したプレゼンを披露する場なのですから、折角の機会だと思って楽しんでしまうのがよろしいのではないかなと思います。
次回は、最終回「プレゼン本番の振り返り」です。
連載記事一覧
- プレゼンテーションの種類
- 大切なのは「勝ち」を定義すること
- ”勝ち”を意識して組み立てる
- 伝え方を考える
- プレゼンの”骨子(ストーリー)”をつくる
- ストーリーを”資料”に落とし込む
- 最後の仕上げ
- (A)話すことの優先順位を決める
- (B)レベルに応じて適切なメモをつくる
- (C)リハーサルをする
- 「本番」を乗り切るためには”忘れる”→”演じる”→”牛耳る”でOK (今回)
- 上達のために感想を訊こう
(本特集の記事一覧はコチラでもご確認いただけます)
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