ギックスの人材育成は「アセットベース」
f t p h l
ギックスは、未経験人材を多く採用しています。高度な専門性を謳う私たちが、未経験人材採用を行っているというのは意外にお感じになるかもしれません。本日は、私たちが、どのようなことを考えて採用を行い、どういう思想に基づいて人材育成を行っているのかについてご紹介します。
データ分析を支える「思想」
データ分析というと、最初に皆さんが思い浮かべるのは「スキル」だと思います。
- tableauが使える
- SQLを叩ける
- 統計学に明るい
- 機械学習プログラムを組める
そういうものを、想起されるのではないでしょうか。
たしかに、そういったスキルが無ければ、データ分析を行うことはできません。しかしながら、決して「スキルだけがあれば良い」というものではない、とギックスは考えています。
では、何が必要なのか。それは「思想」です。
何のために分析するのか?
分析を行うにあたっては、常に目的が必要です。ギックスの場合は、「ビジネス判断のためのインプットを作る」ことが最大の目的になります。これは、当社のパーパスが「あらゆる判断を、Data-Informedに。」であるためです。ただ、そもそもビジネスにおけるデータ分析は、その大半がより良い判断を行うためのものだと考えてよいでしょう。より良い判断を行い、より大きな成果を生み出す。これがビジネスの基本です。そして、それを促進するためにデータ分析が存在します。
この基本原則を理解することが、ギックス流人材育成の最初の一歩です。
アセットベース人材育成
ギックスの人材育成は、以下の3つのステップに分けられます。
- データ活用の基本思想
- 可視化の基本思想
- 事業課題との向き合い方
もちろん、スキルに関するトレーニングも含まれていますが、「SQLを使えるようになる」「Tableauを使えるようになる」ということよりも、「分析の思想に基づいて、RDBおよびSQLをどのように使うべきか理解する」「可視化の思想に基づいて、Tableauのどんな機能をどう用いるべきか理解する」ということに重きが置かれています。
また、すべての育成ステップにおいて「ギックスのアセットを最大限に活用すること」を基本思想としていることも大きな特徴です。
創業以来10年間、データ分析、データ利活用に取り組み続けてきました。クラウド環境を用いて、大量データを用いていくなかで、試行錯誤型分析の手法を編み出しました。そして、一般的に「暗黙知」になりがちなデータ分析手法を「形式知」にすることで、再現性を高めることに、常に注力してきました。
また、ツール開発・モジュール開発にも力を入れました。同様の分析を繰り返し行うことも多いため、モジュール化することで、爆発的に生産性が高められると考えたためです。
こうした活動は、プロジェクト推進と並行して行われるため、短期的にみると生産性を押し下げるように感じられます。しかし、中長期的な観点に立つならば、この「ひと手間・ふた手間」を惜しまず、アセット化(ノウハウの形式知化・ツール開発・モジュール開発)を徹底的に実施することが効いてきます。
このような継続的な生産性向上活動により、当社の分析経験は、分析用アセットとして積み上げられました。これが、私たち、ギックスの育成の鍵であり、同時に、競争力の源泉となっています。
つまり、
- アセットの礎となる思想を理解する(入社後研修)
- アセットの使い方・活用方法を覚える(入社後研修)
- プロジェクトの現場で、アセットを使うことで、思想を体得する(OJT)
- 実際のプロジェクトを、アセットを用いて効率的に遂行する(プロジェクト推進)
という具合に、アセットを活用することを前提に、人材育成を行い、プロジェクトにおける価値創出を行っているわけです。
このような人材育成方式を確立したことで、私たちはデータ分析の未経験者を、早期に戦力化することが可能となりました。もちろん、「どんな人でも、同じレベルまで到達できる」などという夢のような世界でありませんが、「一定水準のセレクションを越えた未経験者を、数週間で、必要最低限のレベルまで育成する」ことは、既に実現できたと考えています。
この育成方式は、社内のみならず、外部向けにも提供しています。当社の分析の思想・考え方を理解したうえで、データ活用に従事できる人材が増えることは、当社の目指す「あらゆる判断を、Data-Informedに。」を実現するうえで、極めて重要なファクターだと言えます。今後も、育成方式の強化に向け、たゆまぬ努力を続けていきます。
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