データアーティストとは何か
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- POSTED : 2014.01.10 17:05
f t p h l
データアーティストは「因果」を読み解くケイパビリティ
ギックスでは、CMOの機能を補完する”4つのケイパビリティ”を定義しています。本来、欧米で言われているData Scientist(=データサイエンティスト)には、相関を見出すのみならず、因果を読み解く=ビジネスに活かすための解釈を行う、という部分も含まれています。
参考:アクセンチュアアナリティクス 日本統括 工藤卓哉氏 対談
然しながら、日本における「データサイエンティスト」という言葉には、「統計の専門家」「分析ツールやデータベースを使いこなせる」といった意味合いを強く感じてしまうのが実態です。それを踏まえ、ギックスでは創業当時(2012年)から、意図的に「データアーティスト」という”ケイパビリティ”が重要であると主張することで、「単なる分析能力だけでは不十分だ」ということを皆さんにお伝えしていきたいと考え、この概念を提唱し続けています。
Not only 相関 but also 因果
ギックスでは「データアーティスト」を以下のように定義しています。
データアーティストとは「分析実行前に初期仮説を立案し、分析結果に対してビジネス的な解釈を行う役割」です。今のテクノロジーは進歩していますが、残念ながら「大量のデータを箱に放り込み、統計解析ツールでいじくりまわすだけで、人間が気づかない大発見が自動的に出てくる夢の世界」には至っていません。
データサイエンティストを補完し、「分析結果に意味を与える役割」が必要です。
分析結果が、そのまま「答え」になることは、基本的にはありません。もちろん「ある因子と、別のある因子が”相関”すること」それ自体が非常に意味のあるファインディングス(発見)になることもあります。しかし、そこからインサイト(示唆)を導き出すにあたっては、学問の世界・数字の世界を飛び出して、ビジネス領域・現実社会の状況を踏まえ「意味を与える」ことが重要となります。
この部分が欠落すると、見栄えは綺麗だけど「So what?」なグラフや表が量産されてしまうと悲しい結果となります。
データアーティストの活躍の場
では、データアーティストとは、まったく新しい能力なのかと言えば、そんなことはありません。例えば、経営コンサルティング/戦略コンサルティングの仕事において、この能力は磨かれます。なぜなら、彼らは「データ=ファクト」から「示唆」を読み出すプロであり、「データ」を用いて「仮説検証」するプロだからです。
要するに、このケイパビリティを持つ人材は、データ分析の”前”のフェーズと、”先”のフェーズで非常に有用なスキルであり、その領域の経験者が「鍛えやすい」能力であると言えます。
従って、事業企画部門やコンサルティング会社において「データを”何のために”分析するのか」「データを”どのように”解釈するのか」ということに関して、「データアーティスト」という能力が最大限活かされるとギックスでは考えています。
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