マップにおける距離の測定が可能に! | Tableau Desktop 9.1 新機能紹介
- TAG : Tableau | Tech & Science
- POSTED : 2015.10.21 13:47
f t p h l
使いやすくなっているTableauのマップ機能を活用せよ
Tableauのマップ機能は便利だが縮尺がない
Tableau Desktopには、都道府県のポリゴンデータと緯度経度情報がバンドルされており、都道府県ごとのデータと組み合わせることにより、マップ上にデータを色塗りマップとして可視化することができます。また、市区町村のポリゴンデータを自分で用意することで、同様に市区町村ごとのデータでも色塗りマップを作成することができます。
色塗りマップを閲覧している際に、2点間の距離を計測したくなることは頻繁に発生するでしょう。しかし、Tableauのマップには縮尺が記載されていません。頑張れば都道府県の大きさなどから推測できるかもしれませんが、市区町村レベルになるとどの程度の大きさを持っているか推測できる人は少ないと思います。
円形選択ツールで距離の計測が可能に
Tableauのマップ機能には、円形選択ツールがあります。このツールはクリックしたポイント(下図の+マーク)から、ドラッグしたポイントまでを半径とした円に差し掛かるデータを選択することができるツールです。
Tableau Desktop 9.1から、この円形選択ツールを用いて選択している間、円のそばに半径の距離を表記する機能が実装されました。この機能を活用して、任意の2点間の距離を計測することができます。
マップやポリゴンの拡充に期待
上記で紹介したTableauのマップデータは、OpenStreetMapを使用しています。OpenStreetMapには、幹線道路網や鉄道網などのデータも用意されていますが、Tableauの地図サーバから配信されているデータにはありません。商圏分析などは、幹線道路網や鉄道網などのインフラの影響を受けるため、これらのデータがマップ上に表記されていることにより、新たな気づきが得られるようになると考えています。
また、Tableauにバンドルされているポリゴンデータは、都道府県レベルのものまでです。精緻な顧客分析を行う際には、都道府県レベルでは荒いため、上記で述べたように都道府県よりも細かいレベルのポリゴンデータを自前で用意する必要があります。例えば、郵便番号レベルのポリゴンデータがあれば、今以上に顧客を深掘りして分析することができるようになるのではないでしょうか。
今回のアップデートで、Tableauが精力的にマップ機能をアップデートしていることが見て取れました。今後は、縮尺の追加だけではなく、上記で記載したマップデータやポリゴンデータの拡充がされることを期待しています。
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萩原 亮(はぎはら りょう)
金 融業勘定システム・流通業管理会計システム・ゲームログ集約/分析システムなどの構築・運用や、SNS/ゲームログの分析を経験し、現職。現在は Business Analyticsチームの一員として、データを可視化してアブダクションする業務に従事。今、興味をもっているツールはTableauと QuickSight。お気に入りのサービスはRedshift。
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