WebRTCとは?(1)|SkypeやLINE的なサービスが自社サービスとして構築可能に?

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eyecatch_TandS

WebRTCとは「リアルタイム通信サービス」を実現するための規格

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[2015/09/22 00:30]
ネットの方々よりご指摘をいただいて、記載内容を修正いたします。私の不勉強で間違った説明をしたことをお詫びいたします。ご指摘をくださったみなさんありがとうございました。
修正内容:
修正前の記事中で「WebRTCサーバ」という表記を用いていましたが、私の理解が間違っておりましたので表記を変更いたしました。

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こんにちは、技術チームの岩谷です。本連載では「WebRTC」という言葉について説明させてください。昨今、SkypeやLINEのような「リアルタイムで通信を行うサービス」が我々の生活を非常に便利にしてくれています。WebRTCはこれらリアルタイム通信に関する技術要素として重要なキーワードで、ITを活用する技術者や企業にとってこれから注目すべき単語の一つとなります。まず、いつものように本連載で申し上げたいことを先に述べます。

  • WebRTCとは「Web Real Time Communication」の略である
  • WebRTCとは、インターネット上でコンピュータ(ブラウザ)間の「リアルタイム通信」を行うための規格である
  • WebRTCの通信技術にはP2Pの技術が核として用いられる。(コンピュータ間でP2P接続が困難である場合、サーバが中継処理を行う。)
  • 現在、WebRTCに準拠したクラウドサービスやライブラリが登場し始めている
  • SkypeやLINEのような「リアルタイム通信サービス」の自前開発は、これまで非常に敷居の高いものであったが、これらのサービスやライブラリを活用することで、今後の自前サービス開発に広がりが期待できる

第一回である今回は、WebRTCの概略を説明させていただきます。

リアルタイム通信を実現するためには一般的なWebサイトとは異なる技術基盤が必要。WebRTCはこの基盤の標準化を目指している

「リアルタイム通信サービス」とは非常に分かりやすく言えば「SkypeやLINEのようなサービス」です。対してリアルタイムではない通信は「Eメールサービス」です。Skype通話サービスは相手の声や映像をリアルタイムに送受信することで成り立っています。通話アプリ等でリアルタイム通信を行う場合、ネットワークには大量のデータが流通します。またサービスの利用者が増加した場合、その流通量はさらに激増します。これらの膨大なリアルタイム通信データを制御する機構には「今までにない特別な制御基盤」を必要とします。WebRTCはそうしたリアルタイム通信基盤技術の標準化を目的に誕生しました。

WebRTCを活用したサービスを実現するためには「サーバ」と「複数のクライアント」という役割が必要になる。

WebRTCには主に以下のプレイヤーが存在します。

  1. 通話相手A
  2. 通話相手B
  3. AとBとを繋げるサーバ群

これらを図に表すと以下の図のようになります。

このうち、WebRTCの標準化は主に

  • クライアントにおけるICEサーバ群との接続の標準化
  • クライアント同士の接続の標準化
  • クライアント(ブラウザ)におけるカメラやマイクデバイス等へのアクセス標準化

などを目的としています。

これから複数回にわたってWebRTCについての説明を行っていく中で皆さん自身がリアルタイム通信サービスの機構について触れる上で理解しておくべき要素はなんなのか?などをお伝えしていきたいと考えています。

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