第1回  事業構造分析と分析ステップ|POSデータで事業構造分析 with Power BI

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Power BIで実践するPOSデータの事業構造分析を公開

2013年11月に弊社CEOの網野が「会社を強くするビッグデータ活用入門」を出版しました。後半の約100ページは「Part2 分析の実践」が掲載されていますが、この本の出版以降もギックスでは多様なツールを利用した分析を実践して、分析手法や分析内容は随時アップデートしています。

また一方で、つい先日、独自に公開可能なリアル店舗のPOSデータも入手することができました。これにより、さらに我々が実践している分析手法を具体的に紹介できる環境が整いました。

そこで、これまで網野が進めてきた『「会社を強くするビッグデータ分析」を振り返る』シリーズを引き継ぐ形で、「Part2 分析の実践」の部分も、「POSデータ事業構造分析という具体的な分析を Power BIという分析ツールで実践する」というより具体的な実践例を紹介しながらアップデートしていきたいと思います。こちらは、具体的な実践例を紹介していくという体ですので、網野にかわり、ギックスで分析実務を統括している花谷がこの連載を進めていきます。

まず第1回目の本日は、事業構造分析について説明します。

事業構造分析とは?

事業構造については、すでに網野が先の連載でも幾度か説明していますので、そこからピックアップしながらおさらいしましょう。こちらの記事から事業構造の定義を引用します。

戦略を立案していくためには、なるべく自社の数値的な状況がどのような状態にあるのかを冷静に把握することが求められます。その数値的な状況の把握を私は「事業構造把握」であったり、「地図作り」と表現しています。

事業構造分析とは、上述のように事業状況を数値面で把握するために、データから数字の地図を作成するための分析と定義できます。その作成した地図で現在の事業の状況が把握でき、今後どのような方向に向かうべきかを考える材料にもなります。弊社が提供しているCxO向けサービスは以下のプロセスで実施しますが、事業構造分析はその中心に位置し、サービスの根幹を担っています。

我々は、どのような事業を行っている事業体も、事業構造分析は実施したほうがよいと考えています。逆にいうとその事業構造分析の手法を紹介することは、どの事業体の皆様にも役に立つとも言えます。より汎用的で皆様に役立つ分析を紹介したいとの思いのもと、この連載では事業構造分析を題材に「分析の実践」を紹介していきます。

事業構造分析のプロセス

では、事業構造分析はどのような手順を踏んで実施されるでしょうか。事業構造分析というと、何か複雑なことを実施しているように思われるかもしれませんが、肝となるのは、「2次属性」と「クロス集計」になります。この2つについては、今後の連載でその定義から具体的な作業手順、ティップスなどを、実際のPOSデータを利用した具体的な事例で紹介していきますので、まず本日は「2次属性」と「クロス集計」が事業構造分析の肝となる重要なプロセスであるということだけをご認識ください。「2次属性」づけと「クロス集計」を含む事業構造分析をプロセスをフローにまとめると、網野の「会社を強くするビッグデータ分析」でも掲載しているとおり、以下の6ステップになります。

この連載では、上の6ステップに沿ってPower BIというツールを使っての事業分析例を紹介していきます。

ちなみに、この連載ではPower BIでの実践例を紹介していきますが、もちろんPower BI以外の他の分析ツールでも事業構造分析を実施することは可能で、弊社でも状況に合わせて分析ツールを使い分けています。ですので、次回は、事業構造分析のステップに合わせて、弊社で利用している分析ツール群を一通り紹介した上で、その分析ツール群の中での今回Power BIを紹介用に選んだ理由についてお伝えしたいと思います。

 

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