データ受領時の”おもてなし”(Lesson2) ~保管場所を用意する~ | データ分析のお作法

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本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)

分析データは貴重品。厳重に保管する必要がある

前回、データの受け渡し先と方法について説明しました。今回は、データ提供者から預かった分析データの保管場所について説明します。

アクセス制限が行える場所に保管する

企業にとって、情報漏えいは絶対に起こしてはいけない事項です。このような事故が発生しないように、データの保管場所は、不特定多数の人がアクセスできる場所を避け、PCのユーザーレベル、または複雑なパスワードなどによってアクセス制限を行える場所に保管する必要があります。特に個人情報などの機密情報が含まれているデータについては、通常のネットワークと分離した場所に保管するなどの最大限の注意が必要です。
そして、PCや外部記憶装置にデータを保存する場合、データ自体を暗号化してハードディスクに保存する必要があります。これによって、ハードディスク自体が盗難された場合でも、データの抜出を行うことができなくなります。

データが消えない場所に保管する

分析データの作成には、多くの時間が必要になる場合があります。また、データの種類によっては、二度と作成できないデータの場合があります。そのため、データの保管場所として、データが消えない場所に保管する必要があります。
分析データの保管場所として、ファイルサーバーなどの専用の場所に保存していることが多いともいますが、これだけでは不十分な場合もあります。例えば、ファイルサーバー内のハードディスクが物理的に壊れた場合、記録されているデータも失われます。そのため、RAID機能によって、複数のハードディスクを記録する必要があります。更に、オペレーションミスなどに備えて、定期的なデータのバックアップの考慮も必要です。
なお、Amazon S3やMicrosoft Azure Storageなどのネットワークストレージでは、複数のバックアップを自動的に行ってくれるため、データが99.99%以上の失われることがありません。そのため、独自にファイルサーバーを構築するより簡単に優れた環境を用意することができます。

必要がなくなったら消去する

分析データは、分析を目的として預かったデータです。そのため、分析業務が完全に終了した時、速やかに消去する必要があります。重要な情報であればあるほど、情報漏えいのリスクは高くなりますので、リスク回避のためにも早い段階でデータ消去を行う必要があります。

分析データは貴重品であることを肝に銘じよう

この様に分析データは、利用用途を考慮し、厳重に保管する必要があります。なぜなら、分析データは、機密情報の有無に限らず、貴重な情報になるからです。例え、機密情報が含まれていなくても、分析データを作るためには、多くの費用と時間を費やした企業の功績が入っているからです。このことを常に意識していれば、分析データを雑に保管することは無いはずです。

データ受領時の”おもてなし”
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