マーケティング分析に活用しやすい統計データとは?|統計データ徹底解剖
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本記事は、株式会社ギックスの運営していた分析情報サイト graffe/グラーフ より移設されました(2019/7/1)
目次
苦手な統計データから逃げていませんか?
「統計データ」という単語を目にして、どのような印象を持つでしょうか?縦横に数値ばかりが並んでいる無機質な表形式の冊子やExcelファイルを思い浮かべる方は多いと思います。本連載ではそんな無機質さに負けてついつい敬遠してしまいがちな統計データについて、読者のみなさまに少しでも理解を深めていただき、マーケティングなどの分析に活用していただけるように統計データのご紹介をさせていただきます。
多種多様にある統計データだが、まずは網羅性が高くかつ入手が簡単なものから
下図のように、一口に「統計データ」といっても公的なものから私的なものまで、網羅的なものから局部的なものまで多種多様に存在します。
しかしその中で最もデータの網羅性が高くかつアクセスが容易な統計データは政府機関が発行するものでしょう。政府機関の統計データはe-stat(http://www.e-stat.go.jp/)という、総務省統計局が運営する統計データポータルサイトからすべて閲覧・ダウンロードすることができます。また実際にサイトにアクセスするとわかりますが、本当に多くの分野にわたって統計データが用意されており、その網羅性も非常に高いことがわかります。
政府機関以外の統計データとしては、各産業界の団体が発行している統計データや民間の調査会社が実施集計した統計データが挙げられますが、専門性が高すぎたり、データサンプルが少なすぎたり、有料だったりと、使用に至るハードルは政府機関発行のものより高い場合が多いです。
マーケティングに役立たせるなら、できるだけ集計単位の細かいデータを
マーケティングに活用するという観点から考えたときに、注意しておきたいポイントがあります。それは「集計単位の粒度」です。集計単位が国全体や都道府県単位であった場合、そのデータはあなたにとってどこまで「使えるデータ」でしょうか?産業全体の傾向など大きな視点で分析するなら都道府県単位で十分かもしれませんが、小売店舗や商業施設の商圏環境を知りたい場合は不十分であると言わざるをえません。また、あなたにとって意味があるのはそもそも行政上の区域ではなく、「都市/地方」「商業地/住宅街」といった地域の性質による地域区分かも知れません。やはりその場合も都道府県レベルの集計では不十分であり、さらにいえば市区町村単位でも粒度の細かさとして物足りないかも知れません。
分析に活用できるオススメ統計データ5選
前述のポイントをふまえた上で、e-statから入手できる私のオススメ統計データは下記の5つです。
- 国勢調査(町丁目単位)
- 経済センサス(旧:事業所企業統計)(町丁目単位)
- 住宅・土地統計調査(市区町村単位)
- 商業統計調査(市区町村単位)
- 全国消費実態調査(市区町村単位)
次回からこれらの統計データの詳細について、分析に活用するという視点でご紹介していきたいと思います。
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